法大・金光監督が退任…ナインからの「嘆願書」で内紛急転

[ 2013年4月5日 06:00 ]

退任したことが明らかになった法大野球部の金光監督

 東京六大学リーグ最多の44度の優勝を誇る、法大の金光興二監督(57)が退任したことが4日、明らかになった。この日、金光監督が大学側に辞意を伝え、了承された。

 金光監督の去就に関しては、3日までに法大野球部員が同監督の退任を求める嘆願書を大学側に提出。金光監督の指導方針に不満を募らせ、退任を希望する選手が大半を占めていた。野球部関係者によると「不満を抱えたまま開幕を迎えることができない」との声が相次いだという。

 今年1月、金光監督は野球部OB会組織「法友野球倶楽部」の意向を聞かずに現場の人事を進めたとして、一部のOBから除名を求められる騒動を起こしていた。2月下旬に同監督とOB会が都内で会談し、佐藤典人野球部長が退任することで、一度は内紛騒動の収拾を図った。同監督は2月の千葉・鴨川キャンプでも選手を指導し、この日もオープン戦でベンチから指揮を執っていた。

 金光監督は広島商の主将として73年夏の甲子園で優勝。法大に進み1年から内野手として活躍した。三菱重工広島入社後も都市対抗に8度出場。現役引退後は母校の広島商の監督を務め、03年に法大野球部監督に就任した。09年に全日本大学野球選手権で優勝に導いたものの、リーグ戦では在任9年半で4回の優勝にとどまっていた。

 大学側は2月の時点では続投の方針を確認していたが、金光監督と野球部員との意思疎通が最後まで図れず、13日の春季リーグ戦開幕を控えて突然の退任となった。春季リーグ戦は元日本通運監督で、現在、法大助監督の神長英一氏(52)が指揮を執る可能性が高い。

続きを表示

2013年4月5日のニュース