先発10戦防御率は2・72!岩隈 本領発揮の5勝目

[ 2012年8月30日 06:00 ]

<ツインズ・マリナーズ>6回を1安打1失点に抑え5勝目を挙げたマリナーズ・岩隈

ア・リーグ マリナーズ5―2ツインズ

(8月28日 ミネアポリス)
 苦心の投球ながら、マリナーズ・岩隈が5勝目を挙げた。

 「ホームベースが曲がって見えた」

 初登板となった敵地ターゲット・フィールド。マウンドの傾斜がブルペンと違って感じたことで、「上体が突っ込んで投げていた」とフォームのバランスを崩し、初回の先頭打者にいきなり四球。2回も先頭打者に死球を与えるなど、序盤から制球に苦しんだ。

 それでも要所で踏ん張る技が岩隈にはある。先制点をもらった直後の3回、2四球に暴投と捕逸が重なり無死二、三塁のピンチを背負った。犠飛で1点は失ったが、次打者を三ゴロ。続く3番マウアーには2球で追い込むと「(スプリットを待つ打者の)裏をかく形で、うまいところに投げられた」とカーブで見逃し三振。6回無死一塁でもマウアーを投ゴロ併殺打に打ち取った右腕は「足の使い方でタイミングをずらし、ゴロを狙いにいく投げ方。思った通り」と振り返った。

 5四死球はメジャー自己ワーストとなったが、5回1死から許した中安打だけで6回を1安打1失点。これで先発10試合での防御率は2・72となり、ダルビッシュやヤンキース・黒田を上回る安定感を発揮している。「悪いなりにも試合をつくれた。走者を出しても慌てずに粘り強く。それも自分の持ち味だと思っている」。そう笑った岩隈にとっては、まさに本領発揮の一戦だった。

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2012年8月30日のニュース