斎藤 今季初黒星「自分の中でもがいている感じ」

[ 2012年4月14日 06:00 ]

<日・楽>マウンドの田中を見つめる日本ハム・斎藤(左奥)

パ・リーグ 日本ハム1-2楽天

(4月13日 札幌D)
 驚いたような表情を浮かべ、日本ハム・斎藤がマウンドを降りた。7回、先頭のフェルナンデスに左前打を浴びたところで、栗山監督がベンチから出て投手交代を告げた。

 「心境?ちょっと分からないですね」。7安打2失点。リードを許した状況での降板、そして今季初黒星。試合後、表情に悔しさがにじんでいた。

 初回こそ無失点で切り抜けたが、制球に苦しんだ。「フォームが原因だと思うけど、自分の思い通りに投げられなかった。全部の球が使いづらかったので、打者と対戦しているというより自分の中でもがいている感じでした」。先制点をもらった直後の2回、打者7人に対して3ボールが4回。3四球を与えあっさり同点に追いつかれた。

 3回までで80球。6回以降はアンダーシャツを半袖に着替え気合を入れ直してピンチをしのいだが、田中とのプロ2度目の対決でまたも敗れた。

 昨年9月10日、Kスタ宮城でプロ初対決。完投勝利を挙げたライバルを見つめ「これが4年間の差かなと思います」と素直な思いを口にした。それでも負けず嫌いの斎藤が悔しくなかったはずがない。今季は開幕投手を務め「背負っている男」になった。「差を少しずつ縮めていければ」と話して迎えた再戦。再び田中について問われると「それどころではなかった。自分のことでいっぱいでした」。自分との戦いに必死で「4年間の差」を埋めることはできなかった。

 「昨年もこういうことはあったので次のステップに向け調整したい。この試合でそんなに落ち込んでもいられない」。1年チームを引っ張っていく覚悟を決めた背番号18。リベンジの機会はまたやってくる。

 ▼日本ハム・吉井投手コーチ ブルペンから良くなくて本人もフワフワしていると言っていた。力を入れているわりに入らなかったんでしょうね。

 ▼日本ハム・鶴岡 制球が悪く、ストライクを取る球を探していた。全部の球がサインを出しづらかった。あまり投げない右打者へのカットボールを多めにしたり、手探りだった。

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2012年4月14日のニュース