3日連投の疲れ隠せず…一二三悔しすぎる13失点

[ 2010年8月21日 17:56 ]

<興南・東海大相模>決勝で興南に敗れ、涙をぬぐう東海大相模の一二三

 【東海大相模1―13興南】マウンドではほとんど表情を変えないエースの顔が少しこわばった。東海大相模の一二三は16安打を浴びて6回13失点。「チームを勝たせる投球」を追い求めた右腕が打ち込まれ、40年ぶりの全国制覇に届かなかった。

 「初回が大事」と立ち上がりから飛ばして3回までは1安打。しかし3日連投の疲れは隠せない。4回は1点を先制されてなお1死一、三塁。スクイズバントは空振りさせたが、捕手の三塁への悪送球で2点目を失い、その後は5連打を浴びるなど計7点を奪われた。7回からマウンドを譲り「完全に相手の力が上だった」と潔く認めた。

 優勝候補に挙げられた今春の選抜大会は初戦で敗れ、上手投げから横手に変えた。だが、フォームが固まらない。悩む右腕に門馬監督は神奈川大会の前、メールを送った。「おまえに任せる。勝負してくれ」と。エースは期待に応えてチームを33年ぶり出場に導き、OBの巨人・原辰徳監督も立てなかった夏の決勝の舞台までたどり着いた。

 「粘り強く投げられた。悔しさもあるがやり切った」と充実感を漂わせる一二三に、門馬監督は「いろいろな思いをさせたがよくやった」と、ねぎらいの言葉を惜しまなかった。

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2010年8月21日のニュース