松坂 登板直前に回避!今季2度目DL入り

[ 2010年6月14日 06:00 ]

<レッドソックス・フィリーズ>試合開始直前に右前腕外側の張りを訴え、球場を後にする松坂大輔

 レッドソックスの松坂大輔投手(29)は12日(日本時間13日)、先発予定だったフィリーズ戦の試合開始直前に右前腕外側の張りを訴え、登板を回避。球団は15日間の故障者リスト(DL)に入れると発表した。今季の開幕をDLで迎えた松坂にとって、通算5度目のDL入り。最短で復帰は23日に可能となるが、13日(同14日)のチームドクターの診察次第では、長期離脱の可能性もある。

 先発回避で即DL入りとなった松坂は厳しい表情のまま口を開いた。「ブルペンに入って投げだしたら前腕外側に急に張りが出た。投げようと思えば投げられたが、かばってフォームを変えてまで投げることはないと(首脳陣に)言われた。チームに申し訳ないと思っている」。試合中にアイシングやマッサージを受けた右上腕には低周波治療器が付けられていた。
 アクシデントは試合直前に起こった。キャッチボール、遠投をこなし、ブルペン投球を行ったが、途中でファレル投手コーチが松坂に近寄った。投球を再開したが、約15球でストップ。急きょブルペンに呼ばれた元阪神のアッチソンが投球を始めた。その時点で試合開始17分前の午後3時53分。球場の発表ではすでに先発・松坂がコールされていた。球団は試合開始直前、松坂のDL入りと3Aから左腕リチャードソンの昇格を決めた。
 開幕時に続く今季2度目のDL入り。フランコナ監督は今回の措置を「彼は投げたいと言ったが、とにかく投手の補充が急務で即決せざるを得なかった」と説明。松坂も「トレーナーのチェックでは、そこまで悪い感じではない。関節というより筋肉の張りなので、自分ではそんなに長引かないと思っている。そこまで深刻に考える問題ではない」と軽症を強調した。前回登板翌日の8日にさかのぼり適用されるため、最短では23日(日本時間24日)の復帰が可能だ。だが、ひじに近い部位だけに、13日のチームドクターによる診断で異常が見つかれば、長期離脱の可能性は否定できない。
 今季は下半身主導で、肩を回し、ひじをしならせる新フォームに着手。その中で肩やひじの負担を考え、マッサージを徹底してきた。5月1日に今季メジャー初登板を果たし、8試合に投げ5勝2敗。前回登板となった7日のインディアンス戦では日米通算150勝を達成。「まともな投球が続いて乗っていけるかもしれない」と手応えを感じ始めた矢先だけに落胆は隠せなかった。

 ◆松坂過去のDL入り

 ▽右肩の違和感 先発した08年5月27日のマリナーズ戦で右肩に違和感を訴え4回で緊急降板。MRI(磁気共鳴画像装置)検査で「右肩回旋筋の軽度の張り」と診断された。6月21日のカージナルス戦で復帰も、1回0/3で7失点KO。
 ▽右肩の疲労 09年4月15日にDL入り。直前まで激闘を繰り広げていたWBCの疲労が主な原因とされた。休養の意味合いが強く、松坂も「いい調整期間をもらったと考える」。メジャー復帰は5月22日のメッツ戦。
 ▽右肩の不調 09年6月21日にシーズン2度目のDL入り。それまで1勝5敗、防御率8・23と不振が続いていた。DL期間は60日間で、復帰は9月15日のエンゼルス戦にまでずれ込んだ。
 ▽背中、首の張り 今年4月4日の開幕を、メジャー移籍4年目で初めてDL入りで迎える。マイナーでの調整を経て、5月1日のオリオールズ戦で復帰登板。

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2010年6月14日のニュース