阿部 木村拓コーチに“良薬”白星を

[ 2010年4月6日 06:00 ]

木村拓コーチに白星を贈り続けることを誓った阿部

 タクさんのために戦う!巨人は5日、6日からの阪神3連戦(甲子園)に向けて広島から兵庫に移動した。主将の阿部慎之助捕手(31)は、2日にくも膜下出血で倒れ、意識不明の重体となっている木村拓也内野守備走塁コーチ(37)に白星を贈り続けることを誓った。

 広島のチーム宿舎を離れる際に「この3試合は異様な雰囲気だったけど、これからもみんなで勝ち続けたい」と強く誓った阿部主将は、兵庫に到着後、休日返上で甲子園で練習。心を覆う暗い気持ちを振り払うかのようにランニングやキャッチボールで汗を流した。
 この日、木村コーチが闘病中の広島市内の病院を訪れた清武球団代表は「人工呼吸器を装着したままの状態が続いている。依然、本人は意識がなく楽観できる状況ではないが生命力が強い。私たちは奇跡と生命力にかけている」と説明して回復を願った。球団公式サイトへの見舞い、激励のメッセージは5000件を超え、球団あてのメール、電話も1000件を超えるなど、全国ファンの誰もが奇跡を信じている。
 「プロだから、ファンの皆さんにいい試合を見せるのが、拓也の気持ちにも沿うことになる」と同代表。今回の阪神3連戦でナインは同コーチの背番号「84」を帽子のツバの裏やバットに書き込み、甲子園から離れた広島にエールを送る。「とにかく頑張るしかない」。阿部は口を真一文字に結んだ。

続きを表示

2010年4月6日のニュース