立正大連覇へ エース南フル回転!

[ 2010年4月6日 06:00 ]

リーグ連覇へ投げ込みに力が入る立正大のエース・南

 東都大学野球の春季リーグ戦が6日、神宮球場で開幕する。戦国東都の開幕戦は昨秋創部61年目でリーグ初優勝を遂げ、明治神宮大会も制した立正大が、王者奪回を狙う東洋大といきなり対戦する。今年は各大学にドラフト1位候補が顔をそろえる中、エースの南昌輝投手(4年)がフル回転で連覇を目指す。

 連覇のキーマンは静かに闘志を燃やしていた。「オープン戦も観客の数が多かったし期待は感じます。(大学)最後だし悔いも残したくありません」。エースそして最上級生として、チームの期待を一身に背負う南はゆっくり言葉をついだ。
 151キロの剛速球を武器に昨秋はチームをリーグ初優勝、明治神宮大会制覇の快挙へと導いた。今オープン戦はカウントによって握りを変える2種類のフォークにさらに磨きをかけ、5試合21回を投げて防御率3・00。「焦らずスローペースの調整を意識しました」と話す南だが、3月21日の早大戦(早大G)では「東都の意地を見せたかった」と斎藤と投げ合って1失点完投。斎藤も完投して引き分けに終わったが、気分は一気に本気モードへと突入した。
 大リーグのブレーブスなどでトレーナー経験があるチーム付きの小山啓太トレーナー(32)は「骨盤の安定感は抜群。腕を速く振らなくても体のねじりで球を速く投げられるタイプ。理想の体です」とほれ込む。伊藤監督もラストイヤーを迎える南に対して「1戦目に先発。2戦目以降はどこでも投げられるように」という開幕投手兼フル回転指令を下した。
 3月下旬、埼玉・深谷市内の伊藤監督の自宅にベンチ入りメンバーが集まって鍋料理、赤飯などに舌鼓を打って出陣式を済ませた。「おいしいものを頂いて、悪い結果は残せませんしね」。南が戦国東都の主役になる。

 ◆南 昌輝(みなみ・まさき)1989年(平元)1月18日、和歌山生まれの21歳。塩津小2年で野球を始めた時は捕手。下津第2中3年から投手。県和歌山商3年春に近畿大会4強も夏の和歌山大会は3回戦敗退。立正大1年春からベンチ入りし、1部昇格した同年秋の駒大1回戦で初勝利をマーク。リーグ通算28試合12勝9敗、防御率1・92。1メートル82、85キロ。右投げ右打ち。

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2010年4月6日のニュース