鬼コーチも認めた ロッテ移籍左腕 真っ赤になって300球!

[ 2010年2月5日 07:01 ]

 【ロッテ担当・尾辻 剛】

 ロッテ・那須野巧投手(27)が石垣島キャンプ第1クール最終日となった4日、自己最多でチーム最多となる300球の投げ込みを行った。横浜から昨オフトレードで移籍してきた左腕のユニホームの右側は、上から下まで血で染まったように真っ赤。滝のように流れ出た汗と赤茶色のグラブがこすれてついたもので、熱投のすさまじさを物語っていた。

 「寝たい…。疲れました。汗でビチョビチョです。今は投げられる限り投げ込みたい。走り込みよりは投げる方がいい。でも、しんどいっす」

 今クール4連投で早くもトータル646球。新天地に懸ける意気込みが伝わってくる。04年に自由獲得枠でプロ入りも、横浜では伸び悩んだだけに、1軍生き残りをかけた争いに必死。全身に疲れや張りが出てきているが、今後もアピールとなる投げ込みを続けていく覚悟を示した。

 ゲキを飛ばし、アドバイスを送りながら見守った西本投手兼バッテリーチーフコーチは言う。「新しいチームで、本人にしか分からない気持ちもあるでしょう。今までの自分じゃ満足できないだろうし、自分で変えていかないと。よく投げたと思います」。自身も現役時代に300球以上の投げ込みを行った経験があるだけに「制球はもちろん、投げるスタミナ、筋力は投げないとできない。得たものは大きいと思います」と説明した。

 現状、先発陣で左腕は成瀬だけ。ローテーション入りのチャンスは十分にある。「トレードをいいきっかけにして変われればいいなと思います」という那須野が、2年連続Bクラスからの巻き返しを狙うチームのカンフル剤になる。

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2010年2月5日のニュース