雄星 理想フォームへ軸足にこだわる!

[ 2010年2月5日 06:00 ]

ノーワインドアップで投げる西武の雄星

 西武のドラフト1位左腕・雄星投手(18)が、理想の投球フォーム習得に手応えをつかんでいる。宮崎・南郷キャンプ第1クール最終日となった4日、ブルペンで今キャンプ3度目の投球練習を行い60球を投じた。1月の新人合同自主トレ中は足の上げ方や腕の位置など試行錯誤を重ねたが、軸足となる左足の使い方だけは変えずにいる。そこには雄星のこだわりが詰まっていた。

 「軸足1本でしっかり立つ」。左腕から155キロを投じる雄星が、投球フォームで最も重要視するポイントだ。

 プロ入り後は上げた右足を一度制止したり、投げる腕の位置を上にしたりするなど、さまざまな改良を加えてきた。そんな中でも左足の使い方だけは変えることはなかった。

 左足1本で立つための工夫はノーワインドアップにあった。大半の投手は軸足を投手板上に垂直に置き、サインを見てから投球モーションに入る。その後、軸足を投手板に平行となるようにセットして投球する。だが、雄星は軸足を最初から投手板前方に平行に置いたまま、捕手のサインを見る。モーションに入ってからも軸足を踏み替える必要がないため、スムーズに「しっかりと立つ」ことが可能となるのだ。橋本投手コーチは「昔はそういう投手が多かったけど、今どき珍しいね。フォームも安定するし、彼に合っているからいいと思う」と軸足の使い方に賛成した。

 「動きの中で一番大事にしているのは足です。足の動きが安定しないと肩を痛めたりしますから」と語るほど、足への意識は強い。前日の練習後は「バネインソール」というスパイクの中敷きを入手。足の裏側にもこだわりを見せる。

 この日は3度目となったブルペンでバランスを意識しながら60球。「肩、ひじが張っている中でどれだけ投げられるかですから。(1月の)自主トレ中はフォームで悩んだりしていましたけど、こっちに来てから固まってきました。課題は1つずつ克服できていると思います」と第1クールを振り返って手応えを口にする。ステップ幅も6足半から7足程度に安定してきた。雄星が追求する理想のフォームは「不動の左足」から始まっている。

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2010年2月5日のニュース