危機感アリ 西武のロン毛茶髪男「結果出なければクビに」

[ 2010年2月5日 08:28 ]

 【西武担当・川島 毅洋】

 肩にかかるほどのロン毛。茶髪をなびかせる男は、真っ赤なウインドブレーカーにサッカー用のスパイクを履いたまま、バット片手にキャンプ名物のアーリーワークにやってくる。今季17年目を迎える西武・平尾博嗣内野手(34)が、宮崎・南郷キャンプでチームを盛り上げている。
 ルーキー・雄星に注目が集まる今キャンプ。その中でスタンドのファンを惹きつける平尾の声出しも、一つの見所だ。投内連係で雄星が悪送球すれば、内野手に向かって「ヘイヘイ、今のは取ってやれよ。菊池は悪くない」と言って、観客を笑わせる。背番号30を背負う新人の岡本洋には「いいぞ江川さん」。特守やランニングなど厳しいメニューになればなるほど、動きの機敏さと声のトーンは上がる。練習後は歩いて宿舎に戻るのが日課だ。
 今年で35歳。平尾は、ある決意を胸に宮崎の地に入った。「今年のテーマは自分のためにやること。17年目だし、結果が出なければクビになるという危機感を持ってやる。何とか開幕メンバーに残れるようにね。自分の事を考えてやることが、結果的にチームの盛り上がりにつながれば最高」。
 1月にはヤクルト・石井弘らとサイパンで自主トレを行い「今までで一番いい練習ができた」と引き締まった体で2月を迎えた。きつい時こそ笑顔を絶やさない。そんなチャラ男は、ホテルの部屋ではゲームの「ドラゴンクエスト」にはまっている。

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2010年2月5日のニュース