“ソフトキラー”大嶺 完投でマリン初勝利

[ 2009年8月26日 06:00 ]

<ロ・ソ>マリンスタジアムでプロ入り後、初めての勝ち星を完投で挙げた大嶺がバレンタイン監督と握手を交わす

 【ロッテ10―5ソフトバンク】最後はバテた。9回2死無走者から4連打で3失点。大嶺は里崎から「バテてんじゃねーよ!」と一喝され、吉川を右飛に打ち取り、ようやく笑みをこぼした。10安打5失点でもプロ最多の137球を投げ抜いた。

 「浦和(2軍)でやってきたことを信じて投げた。最後はちょっと疲れましたが、最高です」
 36日ぶりの先発。序盤は「緊張して力んだ」と2点を失った。今までなら自滅していた場面。だが、この日は違った。3回から8回まで無失点。バレンタイン監督は「最後の燃料切れ以外は素晴らしかった」と目を細めた。大嶺と言えば150キロの直球が持ち味だが、常時140キロ台前半で8三振中5三振を奪った。なぜか。「2軍で走り込みをやってフォームを見つめ直した」という。上体に頼らず、下半身主導でボールをリリースする時、すべての力を集約させる。スピードはなくても切れがあった。さらにチェンジアップも球速を4、5キロ落とし、緩急をつけた投球もできた。
 104日ぶりとなる自己最多3勝目。「マウンドに上がるのが怖い」と言った本拠地・千葉マリンで初めて勝ち「本当に長かった」と息をついた。そして5月13日にプロ初完封したソフトバンク相手にまた勝ち「何でですかね」と“ソフトキラー”はおどけた。「あとはスタミナ強化です」。最後に反省も忘れなかった。

続きを表示

2009年8月26日のニュース