後藤がサヨナラ弾!西武 苦しみながら3位浮上

[ 2009年8月26日 06:00 ]

<西・楽>11回無死、サヨナラソロ本塁打を放ちナインから手荒い祝福をうける後藤武敏

 【西武3―2楽天】ヒーローの後藤を取り囲んだ本塁ベース上はさながら狂喜乱舞の世界と化した。栗山は三塁ベンチに置いてあったウオータージャグを振り回し、片岡はオバマ大統領の変装マスクをかぶって小躍りした。誰もがこの1勝の重みを知っていた。後藤は手荒い祝福に身を委ねながら、勝利の雄叫びを上げていた。

 「最高です!どっちに転がるか分からなかったので、決められて良かった。思い切り振ることだけを考えていました」
 延長に入ってから再三のピンチを切り抜けて迎えた11回裏。先頭打者の後藤は川岸の2球目の直球を強振した。打球は左翼席中段に突き刺さる4号サヨナラ弾となった。「多分、野球人生で初めて」という劇弾。0・5ゲーム差で追う3位・楽天との大事な初戦。4回には岩隈から右前に同点打を放つなど、体調不良で先発を外れたG・G・佐藤の代役を補って余りある活躍を見せた。
 今季は持病の腰痛との戦いでもある。開幕直後に離脱し、7月9日も1軍に昇格も「まだ万全じゃない」と話すように、時には激痛が走る痛み止めの注射を打ちながら試合に出場することもある。4番・中村を故障で欠く中での苦労人の一発に渡辺監督も「最後にああいう形で決めてくれて、集中力が出たと思う」と喜んだ。苦しみながらの3位浮上。CS進出へ、もうこの位置は明け渡さない。

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2009年8月26日のニュース