東浜またやった!デビュー3戦連続完封!!!

[ 2009年5月9日 06:00 ]

<亜大・国学大>先制タイムリー放ったナインに向けガッツポーズをする亜大・東浜巨

 【亜大4-0国学院大】どこまで続くゼロ行進。ナオ君がまたやってくれた。東都大学野球春季リーグ第5週第3日は8日、神宮球場で2回戦1試合を行い、亜大の1年生右腕、東浜巨(ひがしはま・なお)が国学院大打線を3安打完封。連盟に記録が残る1950年以降では初となるデビューからの連続試合完封記録を3に伸ばした。リーグ戦3戦連続完封も04年秋の駒大・服部(現ロッテ)以来となった。前人未到の快進撃を続ける東都のニューヒーロー。勝ち点を2としたチームも優勝戦線に踏みとどまった。

【試合結果


 盛り上がる周囲をよそに、18歳の東浜だけが冷静だった。「調子は60%。でも悪いなりに打たせて取る投球で抑えられて満足。3試合連続完封?おまけかな」。デビューから2戦連続完封が偉業なのに中2日でまた完封。それでも1年生は淡々と試合を振り返った。
 「腕が重たかった。調子がもうひとつだったのでコントロール主体にした」。序盤は直球とツーシームをあえて同じ130キロ前半で投げ分けた。最速150キロの直球を狙ってきた相手を翻ろう。2、7、9回はいずれも無死から走者を許したが、直球と同じ軌道から沈むツーシームでバットの芯を外し、併殺で得点を許さなかった。加えて90キロ台のカーブを効果的に配した。直球の最速は144キロ。50キロの緩急差で変幻自在の投球を披露。1学年上の女房役・下館のサインにも再三首を振って自ら投球を組み立てた。終わってみれば28人斬り。3試合連続完封は新人初。リーグ戦で04年秋駒大・服部(ロッテ)以来、亜大では創部以来初の大記録だった。
 快進撃を続けるその体は幼少時代に培われた野性味と繊細さにある。沖縄・与那城小時代は学校が終わると海岸で日々水泳に没頭。自転車で山坂を越えて約20キロのサイクリング。筋力は自然と備わった。母・孝子さんの影響で小1から小4までエレクトーン教室に通った。うるま市のコンクールにも出場したその腕前は投手に不可欠な指先の繊細さを磨いた。「間違いなくエレクトーンが制球の良さに役だっている」。そう胸を張る東浜の顔は輝いていた。
 1回戦完封の翌日、雨天中止となった時点で2回戦先発を決めた生田監督は「普段おっとりしているがマウンドに上がると別人になる。心臓に毛が生えている」。指揮官も想定外の快投を続ける1年生は「理想の投球は10安打完封。調子が悪いなりに抑えられるということ」。次週、東浜は戦国東都で前人未到の4戦連続完封に臨む。

 <国学院大 竹田監督脱帽「対策を取るレベルに…」>東浜から2戦連続で点を奪えなかった。1、2回戦とも3安打に抑えられた竹田監督は「うちは対策を取るレベルにいっていない」と今季1試合平均で1得点余りの非力な打線を嘆いた。東浜については「とても1年生とは思えない」と持ち上げて「素晴らしい投手。(直球に対して)ツーシームが相当動いていたね」と脱帽するしかなかった。

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2009年5月9日のニュース