新神話だ!ガッツ&スン連夜のアベック弾

[ 2009年5月9日 06:00 ]

<巨・中>お立ち台で笑顔の李スンヨプ(左)と小笠原道大

 【巨人10-4中日】 連夜の空中戦で中日を粉砕した。巨人は8日、中日相手に小笠原道大内野手(35)が初回にいきなり先制8号3ラン。3回は李スンヨプ内野手(32)の7号2ランと連夜のアベック弾が飛び出すなど15安打10点を奪って快勝した。開幕から不振だった李スンヨプはここにきて2戦3発と復調気配。3連勝のチームは今季最多の貯金10。首位を快走する勢いは止まらない。

【試合結果
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 まだ素直に笑えない。2戦3発。2日連続となった小笠原とのお立ち台を終えた李スンヨプは「打順は何番でも代打でもいいからチームに貢献したい」。連夜のヒーローは危機感すら漂わせていた。

 3点リードの3回無死一塁。前の打者の亀井が四球を選んだだけに「初球を狙った」。151キロの直球を弾丸ライナーで右翼席上段へ。2発を放った7日の横浜戦(東京ドーム)に続く2試合連弾で追加点を挙げた。上体が突っ込む悪癖も見せず今季2度目の猛打賞。韓国からコーチ留学中の金コーチがベンチ入り。李スンヨプも「金コーチの存在は、気持ち的に楽になる」と精神面の効果も口にした。

 昨季は開幕4番を務めながら4月中旬に2軍落ち。今季も小笠原、ラミレスに続く5番を任されたが打撃フォームが固まらず、わずか4試合で中軸を外された。2日の阪神戦前。原監督はナインに「4月は首位だったが、このままの気持ちではダメ。各自が危機感を持て」とゲキを飛ばした。助っ人は自分だけに向けられている言葉と受け止めた。今季は開幕から16通りの打順を組むなど試行錯誤を続けている原監督にとって、開幕当初は小笠原、ラミレスの後の5番を任せていた李スンヨプが2戦3発と復調してきたのは大きな収穫だ。李スンヨプの5番再昇格について指揮官は「ノーコメント」と明言は避けたが「クリーンアップを固定できるのが理想」と青写真を描いている。

 初回は小笠原が右翼後方の壁を直撃する8号先制3ラン。こちらも2試合連続の一発で、李スンヨプとのアベック弾は07年から3年越しの7連勝となった。今季開幕戦で小笠原、ラミレスのアベック弾による連勝が17試合で止まったが、新たな不敗神話が定着しそうだ。

 開幕5連敗だった昨季は100試合目だったが、今季は30試合目で早くも貯金10に到達。この9連戦の勝ち越しも決めたが原監督は「貯金10?まだ振り返れないですね」。いつもと変わらぬ表情で気を引き締めていた。

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2009年5月9日のニュース