涌井 全員奪三振12K!今季初完投で3勝目

[ 2009年4月24日 20:35 ]

ロッテ戦に先発した西武・涌井

 【西武3-1ロッテ】西武の涌井が今季初完投で3勝目を挙げた。1失点で毎回の12奪三振と力投した。打線は1―1の6回に中村の7号ソロで勝ち越し。8回にはボカチカのソロで加点した。ロッテは唐川が好投したが、投げ勝つまでの内容ではなかった。涌井は全員奪三振を記録。パ・リーグでは昨年の大場翔太投手(ソフトバンク)、2004年の松坂大輔投手(西武=現レッドソックス)に次いで3人目。セ・リーグでは05年に川上憲伸投手(中日=現ブレーブス)が記録している。

 四死球などで1死一、三塁のピンチを迎えた2回。一発の可能性もある相手の下位打線に対し、西武の涌井は真っすぐ勝負にこだわり、挑んだ。
 ファウルで粘る大松への9球目。根負けせず、内角高めに143キロの直球をずばりと投げ込み見逃し三振。里崎からは、3球勝負の内角直球で空振り三振を奪った。「珍しく気合が入ってました」と涌井。プロ4年で2けた三振が1度しかない右腕の、圧巻の三振ショーがここから加速する。
 8回まで1失点、毎回三振で9回のマウンドに立った。この日の164球目。最後に橋本将から12個目の三振を奪ってゲームセット。三振数も球数も自己最多で、松坂ら過去3人しか達成していない全員からの三振を記録した。チームの完投一番乗りなど、記録ラッシュの快投だった。
 チームは勝率5割に復帰。「まさにエースの投球でここぞの場面での力勝負。ことしの涌井は違う」と渡辺監督が絶賛すれば、涌井は「年下(の唐川)には負けられないと思ったんで」と余裕の笑みを見せる。昨年から模索し続けた「力と技の融合」で、順調に3勝目を手にした。

続きを表示

2009年4月24日のニュース