激昂ピネラ監督 福留を“PO戦力外”に

[ 2008年10月4日 06:00 ]

ドジャース戦の9回、この試合3個目の三振に倒れたカブスの福留

  【カブス3-10ドジャース】カブスは本拠地で連敗。崖っ縁に立たされたピネラ監督の怒りの矛先は、4打数無安打3三振の福留に向けられた。

 「もう福留が出るか出ないかの質問は聞きたくない。他の選手を使う。不振の彼をフィールドに出す意味はない」。会見で今後は起用しない方針をぶちまけた。あまりのけんまくにテレビで映像が流れていたドジャースのクラブハウスでさえも静まりかえったほどだった。
 8番で先発したこの試合も福留のバットから快音は聞こえなかった。7回2死一、三塁では遊ゴロ、9回1死一、二塁では見逃し三振に倒れると本拠地のファンからも「代打を出せ!」の声が出た。「復調のために休みを与えたりして、ここまで辛抱強く見守った選手はない」と話すピネラ監督に、福留は無言で球場を後にした。
 しかし、福留ばかりを責められない。この試合は内野手全員が失策を記録。カ軍がポストシーズンで1試合4失策するのは1932年のワールドシリーズ第3戦(対ヤンキース)以来。リーグ最高勝率の力は完全に影を潜めている。かつて何度も選手を批判してきた“激情家”ピネラ監督のいら立ちが今のチーム状況を物語っている。かつてのリーグ優勝決定シリーズを含め、5回戦制のシリーズで本拠地連敗スタートしたのは26チームあるが、逆転3連勝したのは01年地区シリーズのヤンキース(対アスレチックス)だけだ。1908年以来の世界一奪回の目標は、今年も夢と消えてしまうのだろうか。(小林 由加通信員)

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2008年10月4日のニュース