4年ぶりVならず…王子製紙の夢破れる

[ 2008年9月10日 06:00 ]

4年ぶりの優勝ならず、ガックリと引き揚げる王子製紙ナイン

 【都市対抗 王子製紙1―4新日本石油ENEOS】栄光を再び味わうことはできなかった。9回2死一塁。山藤の飛球が中堅手のグラブに収まると、一塁走者・鈴木賢は三塁ベース付近でひざから崩れ落ちた。棚橋監督は「第6代表からここまで来られた。選手は本当に良くやってくれた」とナインを称えた。

 先発・蓬莱が初回にいきなり3失点で降板した。2回に1死三塁から荒木の二ゴロで1点を返すも、7回には3番手・奥村の暴投で痛恨の1点を献上した。「あの1点が重くて。完全に計算が狂った。蓬莱は緊張したんでしょう。先発に起用した僕のミス」と指揮官。打線も7回に無死一、二塁の好機を逸すなど援護できなかった。
 04年に林のサヨナラ弾で愛知県勢初優勝を飾って以降は2度都市対抗に出場も、05年は初戦敗退。07年は準々決勝でJR東日本に敗れた。それでも常に「全国制覇」の目標を掲げた。「(都市対抗に)出てOKじゃないと若手にはずっと言ってきた」とは前回優勝メンバーの鈴木賢。常に全国を意識し、チームは都市対抗へ一丸となった。

 「ウチは投手力で勝ってきた。投手力は4年前よりも上。もう次の都市対抗を見ています」と棚橋監督。黒獅子旗を目に焼き付けたナインの視線は、早くも来夏に向かっている。

 ▼王子製紙 1873年(明6)2月創業。硬式野球部創部は1957年(昭32)。都市対抗は8度目の出場で2度目の優勝。従業員数は4452人、資本金は1038億円。(ともに08年3月末現在)。野球部の主なOBは吉本亮(元広島)、黒木知宏(元ロッテ)ら。本社は東京都中央区銀座4の7の5。篠田和久社長。

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2008年9月10日のニュース