金刃が裏切り“虎のしっぽ”は遠のく…

[ 2008年9月10日 23:39 ]

 【巨4―11中】投手陣の不安要素が噴出した。巨人は約3カ月ぶりの3連敗で、首位阪神とのゲーム差は6に開いた。

 先発の金刃は1回にいきなり3点を献上した。課題の立ち上がりに制球が定まらず、甘い球を痛打されて2回KO。「腕が振れていなかった。直球も変化球も、打たれたのはすべて甘かった」とうなだれた。
 快進撃を支えてきた若手救援陣も崩れる。同点の6回は越智が2点を失い、7回には山口が5安打を浴び4失点。越智は「いつもの感じが出せなかった」と顔をゆがめ、山口は「左打者を抑えられなかったのが反省点」と悔しさを押し殺した。
 金刃の乱調は駒不足の先発がさらに苦しい状況に陥ることを意味する。原監督は「ストライクを取ることに一生懸命なのはレベルの低い投手」と切り捨てた。越智と山口の不調は、勝負どころの継投で指揮官の迷いを招きかねない。香田投手コーチは「今がムチの入れどころ。頑張ってもらわないと」と奮起を促すが、越智は58試合目、山口は57試合目の登板と、疲労の影響は否めない。
 9連戦はまだ2試合を終えたばかり。その後も1日おいて7連戦が待つ。虎のしっぽは遠のき、見えるのは厳しい現実ばかりだ。

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2008年9月10日のニュース