松坂任せた!17勝でRソックス首位奪取だ

[ 2008年9月10日 06:00 ]

試合前、軽い練習で調整した松坂

 【レッドソックス3―0レイズ】首位奪回は松坂に託された。レッドソックスは8日(日本時間9日)、レイズとの首位攻防第1戦に3―0で快勝。先発のジョン・レスター投手(24)が7回2/3を無失点と好投し、ゲーム差は0・5に縮まった。9日(日本時間10日)の第2戦に先発する松坂大輔投手(27)は日本人シーズン最多の17勝とチーム後半戦初の首位奪取をかけることになった。

【松坂ジャージ


 松坂は勝利に沸くクラブハウスを気合の乗った表情で後にした。地区優勝を占うレイズとの3連戦の初戦に快勝。その差はついに0・5差となった。第2戦で松坂が勝つことはすなわち、後半戦初の首位につながる。その意味を何よりも右腕は分かっている。
 「僕たちとしては差を詰めて当たりたいと思っていた。大事なところでみんなが頑張っていると思う。僕もチームの勝ちにつながる投球をしたいし、しないといけない」
 初回に奪った3点を守りきった。先発レスターが7回2/3を6安打9三振で無失点の好投。最速96マイル(約154キロ)の速球を軸に119球を投げた若き左腕は「監督が信頼して長いイニングを任せてくれた。技術的に安定していたし疲れはないよ」と胸を張った。最後は守護神パペルボンが締め、最高の勝ち方で初戦を制した。
 8月終了時点で5・5ゲーム差あったが、わずか1週間で一気に縮めた。シーズン終盤に入り、勢いの差は明らかだ。松坂も「体調面に不安はまったくない」と言い切る。好調さもあってか、中5日の登板間のテキサス遠征では契約するナイキ社の工場見学を行うなど、リラックスしていた。「こういうしびれる状況に身を置けることは野球選手として幸せ」と気負いはまったくない。
 この日は投球フォームを確認しながらのキャッチボールなどで最終調整。17勝目を挙げれば、野茂が3度記録した16勝を更新し、大リーグの日本投手ではシーズン最多勝となる。優勝争いとともに個人記録もかかるが「数字で超えたからといって野茂さんを超えられるわけじゃない」。あくまで自然体。日本時代から何度も優勝争いを経験してきた右腕は、心身ともに最高の状態で大一番に挑む。

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2008年9月10日のニュース