西武セパ最速30勝!涌井が志願の完投

[ 2008年5月22日 18:46 ]

7回、ユウイチの邪飛をカメラマン席へ身を乗り出し好捕する西武のサード平尾

 【西武7―2ヤクルト】西武が両リーグ最速で30勝に到達した。1点を追う3回、栗山の犠飛などで2点を奪って逆転。4回は片岡からの3連打で3点を加えた。涌井は制球に苦しみながらも2失点で完投して5勝目。ヤクルトは村中の乱調が誤算だった。

 ≪ヒーローインタビュー拒否≫ 西武に両リーグ最速で30勝をもたらした功労者は涌井だった。しかし、本人は自らの投球に不満だったのか、ヒーローインタビューを断った。
 本調子とは言えない投球だった。球が高めに浮き、切れも十分ではなかった。1回は畠山に武器のシュートを右前に運ばれて先制を許し「甘い球を打たれた」と反省。5回、ユウイチに許した犠飛もチェンジアップが高めに浮いた。長打にされてもおかしくないような甘い球だった。
 それでも大崩れせず、6回以降は緩急を使いながら丁寧に低めに球を集め、二塁を踏ませなかった。8回終了時点で128球を費やしていたが、志願して9回のマウンドに向かい、1日以来の完投で5勝目をマーク。10安打を浴びながらも要所を締め、2失点でまとめた。
 エースの責任を果たした涌井は「最終的に完投できて良かった」と安堵の表情を浮かべ、「交流戦は気分転換にもなるので、これで乗っていければ」と前を向いた。渡辺監督は「きのう負けていたので、プレッシャーを感じながら投げていたと思う。試合はつくってくれた」と粘りの投球をねぎらった。

 ≪村中「申し訳ない」≫ヤクルトの村中は5四死球の制球難で自滅し、4回5失点で5敗目を喫した。
 4回途中まで7失点だった16日の阪神戦に続いて試合を壊した。村中は「真っすぐは良かったが、スライダーが抜け気味だった。せっかく先に点を取ってもらったのに申し訳ない」とうなだれた。

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2008年5月22日のニュース