星野監督 初戦キューバ望むところ

[ 2008年5月22日 06:00 ]

指揮をとった広島が勝利をおさめ、ナインを迎える日本代表・星野監督

 初戦から全開で行く!北京五輪に出場する日本代表・星野仙一監督(61)は21日、国際アマ野球連盟(IBAF)から発表された北京五輪組み合わせを受けて厳しい戦いを予想。8月13日の第1戦の相手は金メダル候補のキューバに決まったが、全力で勝ちにいく方針を示した。また、星野監督ら首脳陣はウエスタン・阪神―広島戦(甲子園)で指揮を執り、逆転勝ちで“不敗神話”を18戦に伸ばした。

【五輪日程


 闘将の目が一段と鋭さを増す。ジャパンのユニホームに袖を通したからだけではない。組み合わせ決定。しかも、いきなりキューバと対戦するのだから無理はない。
 開口一番「いい組み合わせだね」。その心は勝負事の鉄則にある。「初戦からキューバというのは興味深い。金メダルの有力候補に勝てば勢いがつく。先手必勝や」
 キューバに始まって台湾、韓国と序盤4試合で強豪3カ国と当たる。予選リーグ7試合で5勝以上を予選突破の安全圏と読んでおり、序盤4試合は最悪でも3勝1敗で乗り切りたいところ。「開幕5連勝が理想やが、そうはできんやろう。この組み合わせだと最後までもつれる。最初からムチを入れていかんと」。2戦目以降の戦いを考えて出した答えが、キューバ戦への全力投球だ。
 ただ現時点で映像資料はゼロ。五輪代表が出場予定の7月のハーレム国際大会(オランダ)を首脳陣が視察予定だが「ハーレムに代表チームが出てこないかもしれない。150キロ投手が3人いる情報も入っとる」。今後はキューバを最優先に情報収集を進め、選手選考と並行して先発のシミュレーションも行うが、現状ではエース・ダルビッシュのキューバ戦先発が濃厚だ。第1戦から18日のカナダ戦、23日の決勝と中4日の先発が可能でこれを軸にローテーションを組むことになる。
 日本に有利な条件もある。テレビ放映権の関係でナイターが7試合中6試合。ナイターに慣れたプロ選手にとっては朗報で星野監督は高らかに言った。「日本のファンが見やすい時間帯や。視聴率、全部取ったる」。エースでキューバ戦を取りに行く。その先には悲願の金メダルが待っている。

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2008年5月22日のニュース