黒田、久々2勝目 タカシと2人で“史上初”

[ 2008年5月22日 11:20 ]

レッズ戦に先発したドジャースの黒田

 米大リーグ、ドジャースの黒田博樹投手は21日、ロサンゼルスでのレッズ戦に先発、8回を5安打2失点に抑え、メジャー初登板となった4月4日のパドレス以来となる2勝目を挙げた。5―2の9回に登板した斎藤隆投手が1回を無安打無失点で8セーブ目をマーク。

 黒田は2回に先頭打者の止めたバットに当たった打球が三塁線を抜ける不運な二塁打から1点を先行されたが、その裏、味方が逆転。4回に1点を失って同点とされたものの、その裏、チームが再び勝ち越し。3点をリードしてクローザーの斎藤につないだ。
 斎藤は気合の投球で打者3人を完ぺきに抑えた。日本人投手の継投での先発勝利、セーブは史上初めて。

 ≪メジャーで初の快挙≫メジャー初先発での勝利以来、47日ぶりの白星だった。黒田は「やっとですね。苦労したし、苦しんだのでほっとしている」。今季最長の8回を投げ、5安打2失点。斎藤が最後を抑え、日本投手2人での勝利とセーブはメジャー初となる試合となった。
 左翼から右翼へ強風が吹く悪条件。黒田は「マウンド上は追い風で、変化球の切れが悪かったので速球を増やした」。速球でストライクを先行すると、レッズ打線は早打ちに。8回を99球で乗り切った。
 2回に1点を先行され、2―1の4回には犠飛で追いつかれた。「勝ちのリズムを忘れて焦っていた。また同点で交代するのかと少し思った」と振り返る。だが、接戦の緊張感に耐えた。その裏、味方打線の援護を受けると、5回以降は無失点。7回2死三塁のピンチは8番打者を二ゴロに仕留めた。
 3点リードの9回を託された斎藤も緊張したという。4月に2度、救援に失敗して黒田の白星を消している。グリフィーらの中軸をしっかり抑え「いろんな思いがあったが、これでようやく黒田の後に普通に登板できるようになる」。2人でサインした記念球を手に喜んだ。

 ▼黒田の話 やっとですね。2勝目ができてほっとしている。苦労したし、苦しんだので。8回まで投げて、斎藤さんにつなぐ形になるとは思わなかった。(日本投手の継投では)メジャー初ということなので、野球人生が終わったときにすごく記念になる。

 ▼斎藤の話 3連投で球が上ずった。(味方の)5点目の本塁打が大きかった。クロ(黒田)が2勝目を挙げられたのが何より良かった。今日は特別な試合になる。(球史に)名が残ったことは、シーズン後にゆっくりかみしめたい。

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2008年5月22日のニュース