パウエルはソフトバンクに優先権

[ 2008年2月4日 19:57 ]

パウエル投手の二重契約問題で記者会見する、パ・リーグの小池唯夫会長

 パ・リーグの小池唯夫会長は4日、ジェレミー・パウエル投手がソフトバンク、オリックス両球団と二重契約している問題で、ソフトバンクとの契約が優先すると判断し、同選手の支配下選手登録を6月23日以降に受け付けるという解決策を示した。パウエルは事実上3カ月は試合に出場できない。ただし、両球団が合意した場合はそれ以前の登録も認めるという。

 小池会長は4日午前、来日したパウエル投手から電話で事情聴取し、ソフトバンク入りの希望を確認。午後からは東京都内のホテルでソフトバンクの角田雅司、オリックスの機谷俊夫両代表と会談した。小池会長は「両球団の主張は平行線をたどった。連盟会長として、いつまでも放置できない」とし、村田繁事務局長は「これは野球協約上の強制措置でも裁定でもない。強い勧告を示した」と話した。
 両方の契約書を有効としながらソフトバンクを優先させた理由を小池会長は「パウエルから事情聴取をして総合的に判断した。選手本人が同意しなければ意味がない」と説明した。
 オリックスは1月11日にパウエルとの契約合意を発表していたが、同29日にソフトバンクも契約合意を発表。同30日にパ・リーグが両球団を事情聴取し、双方の契約が有効と判断していた。

 ≪「事実は解明されず」≫ソフトバンクの竹内孝規最高執行責任者(COO)は4日、パ・リーグの解決策に「承ったが、この時点で事実が解明されたとは一切思わない」と今後も事実関係を調査していく考えを示した。
 竹内COOはソフトバンクに優先権が認められたことを踏まえた上で、支配下登録日が先延ばしとなった点に言及。「二重契約の可能性が強いという印象を、精査もせずに世間に植え付けてしまった連盟の責任はどうされるのか。今後、理事会などで提起させていただきたい」と話した。

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2008年2月4日のニュース