サムライハードラーが“負の流れ”止めた!泉谷&金井 日本勢57年ぶり男子110㍍障害準決へ

[ 2021年8月4日 05:30 ]

東京五輪第12日陸上男子110メートル障害予選 ( 2021年8月3日    国立競技場 )

<男子110メートル障害予選>力走する泉谷駿介。4組2着で準決勝進出を決めた
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 短距離陣全滅の嫌な流れをサムライハードラーが一刀両断した。男子110メートル障害予選4組で日本記録保持者の泉谷駿介(21=順大)が13秒28の同組2位で突破。64年東京五輪の安田寛一以来、日本勢57年ぶりの準決勝進出を決め「内容は良くないが、セカンドベストを出せた。あまり緊張はなかった」と落ち着いた表情でレースを振り返った。

 6月27日の五輪代表選考会を兼ねた日本選手権で13秒06の日本新記録をマーク。今季世界3位、16年リオ五輪の金メダルタイムに0秒01と迫る2位相当の好タイムを叩き出した勢いそのままに国立競技場の高速タータンでも躍動した。序盤から先頭争いを繰り広げ、「ちょっとハードリングが浮いた」という9台目で足をぶつけて減速。それでも2位でゴールを駆け抜け、「自信にしたい」と話した。

 大会で使用されているイタリア・モンド社製のハードルは、バーの材質が木製。国内公式戦で使用されるプラスチック製と違い、接触すると痛く、タイムロスも大きいとされる。当然、同社製のハードルで練習を積んできたと思いきや、「2日前のサブトラックで練習しただけ。木製なのでびびったが、意外に痛くなかった」とサラリ。大物感を漂わせた21歳は、きょう4日の準決勝へ「突っ込んでいける」と手応えを示した。

 ○…5組の金井は「前半は持ち味を出せずに浮いたまま走ってしまった」と反省も、13秒41の同組3位で準決勝進出。「5台目までは踏み切りが近すぎた。できるだけ遠くして、ブレーキ動作を少なくした」という修正力で後半に盛り返した。3年前にモンド社製のハードルを5台購入して練習。「(東京五輪は)最初で最後なので、多少自分にプレッシャーをかけた」という中で実力を発揮。準決勝へ「24時間ないので、体のケアをしてイメージをつくりたい」と話した。

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