女子バスケで日本が五輪初の4強 ベルギーを1点差で退ける ラスト16秒、林が起死回生の逆転3P

[ 2021年8月4日 19:13 ]

東京五輪第13日 女子バスケットボール準々決勝   日本86ー85ベルギー ( 2021年8月4日    さいたまスーパーアリーナ )

劇的な勝利を収めた女子バスケットボールの日本代表(AP)
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 女子バスケットボールの日本(B組2位=世界ランク10位)は準々決勝でベルギー(C組2位=世界ランク6位)と対戦。接戦を粘りぬいて86―85(前半41―42)で勝利を収め、五輪出場5回目で初めて準決勝に進出した。五輪での過去の最高成績は女子バスケットボールが初めて採用された1976年モントリオール五輪の5位。日本は母国開催の東京大会でこの成績を上回った。

 日本は五輪直前の強化試合でベルギーと対戦して84―76で勝利。しかしこの日は第2Qの序盤で12点をリーしながらここから連続10失点を喫してリズムを失った。第3Q途中では最大13点差をつけられ、61―68で第4Qに突入した。

 ラスト6分間は両者がともに譲らない死闘となった。日本は高田真希(31)と宮沢夕貴(28)の3点シュートで2度追いつくと、相手のアンスポーツマン・ライク・ファウルによるフリースロー2本(ともに成功)のあと、再び得た攻撃権を生かして赤穂ひまわり(22)がゴール下でシュートを決めて81―81と3度目の同点。それでもさらに引き離されたが、残り52秒に高田がしぶとくゴール下でシュートをねじ込んで83―83。残り37秒にフリースローを2本決められたが、ここまでベルギーの執ようなディフェンスにあってシュートチャンスを抑えられていた林咲希(26)が残り16秒、正面から起死回生の3点シュートを成功させて日本を劇的な勝利に導いた。

 予選リーグ最終戦となった2日のナイジェリア戦で日本は3点シュートを39本中19本成功させていたが(成功率48・7%)、ベルギー戦でも苦しみながらも33本中14本を成功(同42・4%)。ナイジェリア戦で19得点の宮沢が7本の3点シュートでチーム最多の21得点、高田も19得点と奮闘し、ナイジェリア戦で23得点だった林は9得点に終わったものの、この日3本目の3点シュートは日本の女子バスケ史上に残る歴史的な“1本”となった。

 五輪初出場のベルギーは勝機がありながら日本の気迫あふれるプレーに最後は屈した形。193センチのエマ・ミースマン(28)が25得点と11リバウンドを挙げ、リバウンド本数で36―29、速攻の得点で15―6、ペイント内の得点で36―30と上回っていたものの、土壇場で試合をひっくり返されて姿を消した。

 なお日本はこのあと行われるスペイン(A組1位=世界ランキング3位)対フランス(B組3位=世界ランキング5位)の勝者と、6日の準決勝で顔を合わせる。

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