「鬼滅」制作会社が1・3億円超脱税 隠した分は社長宅金庫に保管

[ 2021年7月10日 05:30 ]

 東京地検特捜部は9日、法人税と消費税計約1億3700万円を免れたとして、法人税法違反などの罪で、人気アニメ「鬼滅の刃」などの制作会社「ユーフォーテーブル」(東京都中野区)の近藤光社長(51)を在宅起訴し、法人としての同社を起訴した。脱税したとされるのは、鬼滅の刃のヒットより前の時期で、東京国税局査察部が昨年2月に告発していた。

 起訴状によると、売上高の一部を除外するなどして、2015、17、18年の各8月期に所得を圧縮して法人税計約1億900万円を脱税。課税売り上げの一部を除外するなどして、14年9月~18年8月に、消費税約2800万円を免れたとしている。

 関係者によると、同社が東京や大阪で運営するカフェなどの売上高を申告せず、隠した金は当時の近藤被告宅の金庫に保管、同社の運転資金に充てていたとみられる。


 鬼滅の刃は原作漫画が19年にアニメ化。20年に映画化されると大ヒットして社会現象化し、映画の国内興行収入は400億円を超えて歴代最高を記録した。

 近藤被告と同社は代理人を通じて「国税当局の指導に従い修正申告して全額納付した。法令を順守し経営の適正化に努める」とコメントした。

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2021年7月10日のニュース