YOSHIKI涙のカーネギー公演 アジア人初の“米2大殿堂制覇”

[ 2017年1月15日 05:30 ]

観客から贈られた花束を持ってステージを後にするYOSHIKI
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 YOSHIKI(年齢非公表)が13日(日本時間14日)、米ニューヨークのカーネギーホールでクラシック公演を行った。14年にX JAPANとしてマディソン・スクエア・ガーデン(MSG)で公演しており、アジア人で初めて米国の2大殿堂を制覇した。8分間のスタンディングオベーションで賛辞を贈られ「亡くなった父に見せたかった」と涙を流した。

 ピアノの鍵盤から指を離した瞬間、客席の2800人が総立ちになった。厳しいニューヨークの観客からの鳴りやまない拍手。盛大なカーテンコールに対し、YOSHIKIは5回もステージに再登場して応え「ネクスト、カムバック(次にまた戻ってくる)」と約束した。

 「クラシックを演奏したいと思ったのは父の影響だった。そしていつかカーネギーホールでやりたいと思い続けてきた。できないことはない。やればできる。このコンサートを実現させてくれた皆さんに感謝したい」。ステージ上では全て流ちょうな英語で語っていたが、父親を思い出すと涙声になっていた。

 ジャズピアノを習っていた父の影響で4歳でピアノを始めた。その父を10歳の時に自殺で亡くし、悲しみを乗り越えようとピアノとドラムスに没頭。世界的なミュージシャンとなり、ついに「クラシックの殿堂」と呼ばれるカーネギーホールのステージに立った。父が好きだったベートーベンの「月光」も披露。それだけに「父に見せたかった」という思いが強かった。

 客席からすすり泣きが漏れる中、最後の曲に選んだX JAPANの「Endless Rain」では涙を流しながら何度も天を仰いだ。

 東京フィルハーモニー交響楽団を引き連れての2日連続公演。昨年のNHK紅白歌合戦で披露した「紅」のクラシック版など全18曲を披露した。

 14年10月にはX JAPANのドラムスとして「ロックの殿堂」と呼ばれるMSGで公演した。米音楽の2大殿堂を制したのはビートルズやローリング・ストーンズ、スティングら欧米のアーティストはいるが、アジア人では初の快挙。「ここ半年ほど緊張しっぱなしだった。紅白の楽屋にもピアノを持ち込んで暇さえあればピアノの練習をしていた。やっと普通の生活に戻れる」と、公演の成功を確信して笑顔を見せた。

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