ブレーク中の「ペコちゃん」ことヤクルト・ヤフーレはアニメ好きの親日家 

[ 2024年4月18日 08:00 ]

ヤクルト・ヤフーレ
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 ヤクルトに今季から加入したミゲル・ヤフーレ投手(25)が快進撃を続けている。来日初先発となった3月31日の中日戦で初勝利を挙げると、4月7日の阪神戦、同14日のDeNA戦でも白星を挙げ、開幕から無傷の3連勝。球団の外国人投手で来日初登板から3戦3勝をマークしたのは95年のブロス以来、29年ぶり2人目だ。

 大手菓子メーカー「不二家」のキャラクターに似ていることから伊藤智仁投手コーチから「ペコちゃん」と命名された。毎週日曜日に白星を積み上げる“サンデー・ぺコちゃん”は、早くもローテーションに欠かせない存在になりつつある。

 ベネズエラ出身で、幼少期から日本のアニメを見て育った。もっとも影響を受けた作品は「ドラゴンボールZ」で「やっぱり孫悟空が好き」と笑う。アニメをきっかけに日本の文化に興味を持ち、来日後もラーメンや寿司、焼き肉など日本のグルメもすっかりお気に入りという。

 異国の地で成功するためには、その土地の文化をいかに理解しようとするかがカギを握る。来日4年目の今季に初めて開幕投手の大役も務めたサイスニードを見ていると、それを強く感じる。4月初旬、夫人とともに新宿御苑を訪れて花見を楽しんだそうで「日本の桜はとても美しい。自分が生まれ育った町では(桜を)見たことがなかったんだ」と笑顔で話してくれた。

 サイスニードは日本語の習得にも熱心で「監督、コーチ、チームメートたちのおかげで、来日してから本当に素晴らしい時間を過ごさせてもらっている。外国人選手によってはすぐに帰ってしまったり、良い思い出をくつれない選手もいると思う。僕は奥さんと一緒に素晴らしい経験をしているよ」と言う。リップサービスではなく、言葉の節々から日本野球はもちろん、文化へのリスペクトを強く感じる。

 プロ野球の長い歴史の中で、数多くの外国人選手が来日し、球史を彩ってきた。ヤクルトの歴代助っ人を振り返ると、オマリーやミューレン、ホッジス、ペタジーニ、バーネット、バレンティンなど個性に富んだ選手が多い。「ペコちゃん」こと親日家のヤフーレにも、長くファンに語り継がれる助っ人になってもらいたい。(記者コラム・重光 晋太郎)

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