ドジャース・大谷 YOSHIKI生演奏お礼マルチ 得点圏では今季19の1も“やまない雨はない”

[ 2024年4月18日 01:30 ]

ナ・リーグ   ドジャース6-2ナショナルズ ( 2024年4月16日    ロサンゼルス )

<ドジャース・ナショナルズ>試合前、記念撮影する(左から)大谷、YOSHIKI、山本(撮影・光山 貴大)
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 やまない雨はない!ドジャースの大谷翔平投手(29)が16日(日本時間17日)、ナショナルズ戦で4試合ぶりのマルチ安打を記録し、チームの勝利に貢献した。試合前に「X JAPAN」のYOSHIKI(年齢非公表)が代表曲「ENDLESS RAIN」と米国国歌をピアノ演奏し、サイン入りユニホームを贈るなど交流。3度の得点圏ではいずれも凡退したが、ロック界のレジェンドからパワーをもらった。

 魂の生演奏に気持ちが高ぶった。初回無死一塁。大谷は左腕コービンのシンカーを逆らわずに打ち返した。16試合連続出塁の左前打。8回2死一塁からの当たりは打ち損じの三塁内野安打で、一塁を駆け抜けた後に不満そうな表情を浮かべたが、4試合ぶりのマルチ安打をマークし、打率をリーグ8位の・341へと上げた。

 試合前、ロサンゼルス在住のYOSHIKIが、代表曲「ENDLESS RAIN」と米国国歌をピアノ演奏した。音響に不具合が起きるハプニングもあったが、中堅のフィールド上に設置されたピアノで美しい音色が奏でられ、大谷も真剣な表情で聞き入った。演奏の約1時間前には山本も交え三塁側ベンチで交流。2人からユニホームを贈り、記念撮影。「頑張ってね」とエールを送られた。

 実はYOSHIKIは野球が「大好き」と言い切る。試合前には「もし本塁打を大谷選手が打つと(日本選手最多本塁打)記録ですか。打っていただけるようにその前の演奏で盛り上げられれば」と自ら語っていた。大谷は松井秀喜を超えるメジャー通算176号は打てなかったが、グラウンドで躍動する姿で期待に応えた。

 ただ、別の壁にもぶつかっている。2~7回には3連続で得点圏に走者を置いて打席を迎え、全て初球打ち。いずれも真ん中付近の速球を捉え損ねた。2回に二ゴロに倒れると、4回はまるで再現映像のように引っかけた二ゴロ。7回はオルガン演奏で「ゴジラ」のテーマソングが流れ、ボルテージは一気に高まったが、力ない中飛に倒れた。今季の得点圏打率は19打数1安打、打率・053にとどまる。

 チームは勝利して連敗を2で止めたものの、昨季得点圏打率・317の勝負強い本来の姿ではない。開幕戦以来、得点圏での安打がなく、デーブ・ロバーツ監督は「好機で積極的になり過ぎている部分はある。われわれで手綱を締める必要があるかもしれない」と渋い表情で語った。

 YOSHIKIは一流のピアニストでありドラマーでもある「二刀流」としても知られる。エールを力に変え、野球界の二刀流はバットで壁を乗り越える。(柳原 直之)

 ≪大谷の活躍に「勇気づけられる」≫【YOSHIKIに聞く】

 ――ドジャースタジアムは初来場。

 「そうですね。普段あまり太陽を浴びないので凄く良い」

 ――大谷の活躍をどう見ているか。

 「凄い。僕は米国に来て長いが、スーパースターが米国で頑張っているのは尊敬する。米国に住む日本人として勇気づけられる」

 ――トップスターとして感じるもの。

 「大谷選手は凄いと思うし、山本選手もドジャースに来て、そんな僕なんか恐れ多い。僕も頑張りたい」

 ――米国で成功するために必要なこと。

 「努力しているといつか結果は出る。努力、努力、努力…。それがメンタルにもつながるんじゃないか」

 ――良い作品のために心がけていること。

 「僕はいろんなファンの方に支えられている。選手の方もそうだと思う。その方たちに少しでも恩返しできるようにという気持ちで日々頑張っている」

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