阪神、今世紀初の屈辱…ホーム開幕2カード連続負け越しで5位転落 大山が、ノイジーがチャンスで沈黙

[ 2024年4月12日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神0ー1広島 ( 2024年4月11日    甲子園 )

<神・広> 6回2死三塁、阪神・大山は見逃し三振に倒れる (撮影・後藤 大輝)
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 阪神は11日の広島戦でわずか4安打に封じられ、今季12試合目で早くも3度目となる零敗を喫した。リーグ最下位のチーム得点圏打率・173の打線は、この日もあと1本が出ず。借金は2に膨らみ、5位に転落した。4月2~4日DeNA戦(京セラドーム大阪)に続く開幕から2カード連続のホームゲーム負け越しは1999年以来25年ぶりで、今世紀初。昨季ホームで45勝23敗3分け、勝率・662を誇った日本一チームにすれば、“春の珍事”!?とも言える状況だ。

 チャンスで、あと1本が出ない。3日連続で前売り券が完売した大観衆の声援が、何度もタメ息に変わった。広島の3投手の前にわずか4安打。今季3度目の零敗を喫した。

 「しっかり準備します」

 4番の大山は、短い言葉を残して姿を消した。初回2死二塁。左翼頭上を襲った強烈な打球は秋山のスーパーキャッチに阻まれた。抜けていれば先発・大瀬良にダメージを与えられたはず。とはいえ勝負の世界に「たら」「れば」は存在しない。6回2死三塁では見逃し三振に倒れ、スコアボードに「0」を並べ続ける先発・西勇を援護できなかった。9回に均衡を破られ、0―1で敗れた。

 打線が、とにかくつながらない。チーム得点圏打率は、7打数無安打のこの日を加えてリーグ最低・173に沈む。ブレーキは3番のノイジーも同じ。初回は1死二塁で空振り三振、3回は2死一、三塁で遊ゴロ、6回は1死二塁で二ゴロに倒れた。個人の得点圏打率は依然、・000のまま。試合後は報道陣の問いかけに応じず、険しい表情で立ち去った。

 昨季は12球団最少となる69通りのオーダーでリーグ制覇を果たした。今季は12試合で、すでに10通り。3番の不振が目立ち、4試合連続で変わっている。この日は「ノイジーが今、つなぎのバッティングをしてくれたりしていたので」(平田ヘッドコーチ)と期待されて今季初めて3番に入った助っ人砲が勢いを与えられなかった。打順別打率は、投手が入る9番をのぞいて最も低い・108まで低下した。近本、中野が塁に出る機会が多いだけに、得点力アップのカギは3番の成否が握りそうだ。

 平田ヘッドは、相手の好守にたびたび阻止され「まあ、そこは相手があることなので」と勝負のあやを悔やんだ。京セラドーム大阪で行われた4日までのDeNA3連戦に続いて、ホームで負け越した。開幕2カード連続のホームゲーム負け越しは99年以来25年ぶりで、今世紀初だ。昨季45勝23敗3分け、勝率・662を誇った主催試合でのつまずきは、ちょっとした“春の珍事”と言える。チーム本塁打10本はリーグトップで、得点力がないわけではない。今は辛抱の時だ。(倉世古 洋平)

 ○…ホームでのカードは4月2~4日のDeNA戦(京セラドーム)に続く開幕から2カード連続の負け越し。これは99年の2カード以来25年ぶり。甲子園の広島とのカード負け越しは、22年9月21日(1試合のみ)で負けて以来5カードぶり。昨季は4カードすべてで勝ち越していた。

 ○…阪神は今季3度目の零敗。開幕12試合までで零敗3度は43、67、79、04、13年と並ぶ6度目のチームワースト記録。なお13年は0―0ドローを含む4度の無得点だった。

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