広島・大瀬良、右肘手術の不安一掃で開幕Go!新井監督はローテ入り明言

[ 2024年3月14日 05:05 ]

オープン戦   広島6―1日本ハム ( 2024年3月13日    エスコンF )

<日・広>力投する先発の大瀬良(撮影・高橋 茂夫)
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 広島・大瀬良大地投手(32)が13日、日本ハム戦(エスコンフィールド)で快投した。昨年10月の右肘手術後、初の実戦登板で先発として3回無安打無失点3奪三振。今春最速となる151キロを計測し、術後の不安を一掃した。試合後、新井貴浩監督(47)は開幕ローテーション入りについて「(ローテーション入りは)当然」と明言した。 

 大瀬良は今春初の実戦登板で、万全の内容を披露した。3回を投げて無安打無失点。手術明けを感じさせない投球で、開幕ローテーション入りを確定させる一発快投だ。

 「今年初めて(の登板)で、緊張するのかなと思ったけど、すんなり試合に入れた。納得できる球も多かったので、良かった」

 立ち上がりからエンジン全開だった。先頭の五十幡をフォーク、松本剛をカットボールで連続三振。野村をカーブで遊ゴロに抑えて快調な滑り出しを切ると、2回もマルティネスを直球で見逃し三振。続く万波もカーブでタイミングを外して中飛に仕留めた。2死からレイエス、若林には連続四球を与えが、後続を仕留め要所は締めた。「出力を上げようと思って、投球フォームのメカニックが崩れた。ちょっと突っ込み気味になってしまって、制御できなかった」。初回、松本剛の3球目には今春最速の151キロを計測。7日のシート打撃登板では最速が144キロだったが、もう一段、ギアが上がった。

 「出力を上げられたのはプラス(材料)。体(右肘)も一切、気にせずに終われた」

 この充実の内容を受け、試合後に新井監督は開幕ローテーション入りを初めて明言した。「ナイスピッチングだった。何も言うことはない。彼の場合は肘の具合だけだったから。体が万全であれば、(ローテーション入りは)当然」。先発は、既に開幕投手に内定している九里をはじめ、床田、森下、新助っ人のハッチ(パイレーツ)、大瀬良がローテーション入りするもようで、6人目を黒原、アドゥワ、玉村、森らで争っている。

 大瀬良はここから2度の実戦登板を経て、開幕に向かう予定だ。登板間隔を考えると、開幕2カード目となる4月2日からのヤクルト3連戦(マツダ)での先発が予想される。

 「技術面、イニングを伸ばしていくことだったりを、次回の登板で消化して、いい形で(開幕に)つないでいけるように準備していきたい」

 開幕まで約2週間。11年目の頼れる右腕が自らチェック項目を課して、総仕上げに取りかかる。 (長谷川 凡記)

 【大瀬良の経過】
 ▽23年10月28日 前日27日に群馬県内の病院で「右肘滑膜切除」の手術を受けたと球団が発表。
 ▽24年1月29日 マツダスタジアムのブルペンで坂倉を相手に15球を投げる。
 ▽2月3日 春季キャンプ3日目で初めてブルペンに入り、捕手を立たせて20球。
 ▽2月27日 シート打撃に登板し、右肘手術後では初めて打者に対して投球。打者4人に計23球を投げて2奪三振。「いい球もあったし、空振りも取れた」

 《斉藤地元で快投》C…地元で挽回に成功した。4回から登板した斉藤が2回無安打無失点の好投。新井監督は「何も言うことはございません」と絶賛。先頭の野村をわずか1球で二ゴロに打ち取ると、続くマルティネス、万波も直球で料理した。自己最速の156キロを計測した直球を武器に続く5回も無死一塁から若林、進藤を直球で連続三振。前回2月24日の巨人戦では2回7安打6失点で降板した。北海道出身の高卒2年目右腕は「監督の厚意で連れてきてもらって、地元で投げることができて凄くありがたいし、0点で抑えることができて安心した」と家族らが見守る中での快投に笑顔だった。

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