長崎日大 30年ぶり春1勝スルリ 2点リードも7回、広田が5連打浴び“天国から地獄”

[ 2023年3月22日 05:20 ]

第95回選抜高校野球大会第4日・2回戦   長崎日大3―4龍谷大平安 ( 2023年3月21日    甲子園 )

<龍谷大平安・長崎日大>逆転負けに肩を落として引き揚げる長崎日大ナイン(撮影・北條 貴史)
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 龍谷大平安に逆転され、選抜30年ぶりの勝利はならなかった。長崎日大にとって天国から地獄だった。1―1の7回。2死一、三塁の場面で重盗で勝ち越すと、広田樹大(3年)も右前適時打を放ってリードを広げた。「自分で取られた点数があったので、取り返そうと思った」と話した。

 直後の守備で暗転した。簡単に2死を取ってから広田は5連打を浴び3失点して降板した。「ちょっと自分の中で油断があったのかなと思います」と無念の表情だった。

 右肩を痛めた影響もあり昨秋は背番号10。九州大会準々決勝の日本ウェルネス(沖縄)戦で先発し、投打に活躍し2年連続の選抜出場に貢献した。今春は背番号1でマウンドに立ち、2回に暴投で先制を許すなど4回まで毎回走者を出したが、得意のカットボールを駆使して粘り強い投球を続けた。「投げないといけないところに投げられていた」と話した。平山清一郎監督は「持ち味は出してくれた。彼の強気な表情もマウンド上で見られましたし、彼が冬場やってきたことが、表れました」とねぎらった。

 広田の好きな言葉は「感恩報謝」。恩を感じた人に最高の礼をもって報いるという意味がある。「ケガもあって、いろんな人に支えてもらった。甲子園で勝って返さないといけないと思う」と話していた。昨春は初戦で近江に9回2死から同点に追いつかれタイブレークの末に2―6で敗れた。2年連続の惜敗で20日に勝利した同じ長崎勢の海星には続けなかったが、この思いはかなえなければいけない。(杉浦 友樹)

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2023年3月22日のニュース