仙台育英が夏春連覇へ好発進 プロ注目の遊撃手・山田主将サヨナラ打、須江監督「昨夏の経験が生きた」

[ 2023年3月22日 05:20 ]

第95回選抜高校野球大会第4日・2回戦   仙台育英2-1慶応 ( 2023年3月21日    甲子園 )

<仙台育英・慶応>延長10回、サヨナラ適時打を放った仙台育英・山田(手前)を迎える仙台育英ナイン(撮影・平嶋 理子)
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 仙台育英(宮城)は主将が激闘に終止符を打った。選手の健康優先のため今大会から13回が10回に前倒しとなったタイブレーク。守備を無失点でしのぎ、2死満塁から山田脩也(3年)が左前にサヨナラ打を運んだ。須江航監督は「最後の最後で昨夏の経験が生きた」と語った。

 直前、1死満塁から熊谷禅(2年)が左前に運ぶも三塁走者のスタートが遅れて本塁でアウト。それでも山田は「仕方ないこと。自分がしっかり決める気持ちで」と冷静だった。プロ注目の遊撃手はスライダーを鋭く左前に運び歓喜を迎えた。

 昨夏の甲子園で東北勢初の日本一となり、昨秋の東北大会も優勝。鉄壁の投手陣を軸に優勝候補の一角と目されるが、清原が注目されるなど大声援を受けた慶応に苦戦した。1点リードの9回に同点とされたが、指揮官の言葉通り、山田ら昨夏に頂点を経験した選手らは冷静にプレーして勝利をたぐり寄せた。

 新チーム始動時、ゼロからの出発を強調するため、須江監督が立てた目標は「2回目の初優勝」。悲願達成へ、勢いに乗る勝利だった。(柳内 遼平)

 ≪今春から延長10回から実施≫仙台育英がタイブレークの延長10回にサヨナラ勝ち。選抜でのタイブレークは昨年の金光大阪―木更津総合戦に次いで5度目となった。同制度は18年春に導入。昨夏までは延長12回まで同点の場合、13回から無死一、二塁、継続打順で行われたが、今春から9回まで同点の場合、延長10回から行うことになった。

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2023年3月22日のニュース