村上宗隆の父・公弥さん「有言実行。誇らしい」 現地観戦で勇姿見届けた「本当に家族孝行な息子」

[ 2023年3月22日 04:00 ]

WBC準決勝   日本6―5メキシコ ( 2023年3月20日    米・マイアミ )

<メキシコ・日本>9回、サヨナラ適時二塁打を放つ村上(撮影・会津 智海)
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 村上の父・公弥さん(49)が、決勝進出に導いた息子の勇姿を見届けた。母・文代さん(52)とともに球場で観戦し、苦しんだ末に目の前で放った逆転サヨナラ打に感激。我が子への思いを本紙に語った。

 小学校の卒業文集にムネ(宗隆)は「WBCに選ばれて世界で活躍したい」と書いていました。有言実行。自分の息子ながら、本当に凄い。誇らしいです。文集の中に幼稚園の年中の出来事が書かれていますが、いつもは私が厳しかったけれど、このときは嫁さんが厳しく言った。キャッチボール中にボールが顔に当たり鼻血を出して「嫌だ。野球したくない」と。そのときに「そんなんで泣いたら野球できんよ。男が一回やると言ったことはやりぬきなさい」としかられたんです。

 長男の友幸、ムネ、三男の慶太の子供たちに特別なことを教えたつもりはありません。人として当たり前の礼儀やあいさつについて言っただけ。「相手に聞こえていないなら、あいさつでも返事でもない。はっきりしゃべりなさい」と。相手に伝わっていないと意味がありません。野球では「三振でも内野ゴロでもアウトはアウト。だから思い切り振りなさい」と教えました。

 村上家の家訓は「早寝早起き」です。大きく育つと言いますから。小さい頃は3兄弟とも、夜は8時半には寝て、朝6時くらいに起きていた。長男は1メートル93でムネが1メートル88で三男が1メートル90。ムネは「なんで慶太に負けるんだ」と悔しがっていた。「俺が一番小さいのは、野球を一生懸命しているから」と言っていましたね(笑い)。

 ムネがプロに入ってから、試合は特別な用事がない限り、必ず見ています。試合前にシャワーを浴びて、嫁さんは家の掃除をして、清めてからテレビで一緒に見ます。特に日の丸を背負って戦う試合は変な汗が出る。試合後にもう一度シャワーを浴びないといけないくらい。
 代表戦の試合中は2人とも黙ったまま。東京五輪の決勝でホームランを打った時は、久しぶりに2人でハグして喜びました。五輪前も今回も、WBC初戦前日の8日に熊本城内にある加藤神社に嫁さんと行きました。加藤清正公を祭った神社で、「加藤=勝とう」で勝ち運の神社。必勝祈願をしてきました。

 小さい頃から私たちの誕生日によくホームランを打ってくれました。21年の嫁さんの誕生日にも打って、「誕生日おめでとう」とメッセージを添えたボールを贈ってくれた。21日は長男の25歳の誕生日。その日にまさかサヨナラ打とは。年末には毎年、私たち夫婦にプレゼントも買ってきてくれる。ハワイ旅行にも招待してくれました。本当に家族孝行な息子です。

 ≪兄・友幸さん「泣いた」≫村上の兄で、25歳の誕生日だった友幸さんが弟の逆転サヨナラ打を喜んだ。自身のツイッターに「泣いた」と短くコメント。7000以上の「いいね」が付き「お兄ちゃんを追いかけ続けて培った力だよ。お兄ちゃんのおかげさ」「大号泣しました」などのコメントが寄せられた。友幸さんは村上3兄弟の長男。社会人野球テイ・エステック(埼玉県行田市)で投手としてプレーしていたが、昨年10月に現役を引退した。

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2023年3月22日のニュース