広島・九里、エンゼルス・大谷らが通う米施設で投球動作解析へ 開幕投手へ進化目指す

[ 2022年12月1日 05:00 ]

バッテリー会ゴルフに参加し、森(右)とラウンドする九里(撮影・河合 洋介)
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 広島・九里亜蓮投手(31)が30日、呉市内でバッテリー会ゴルフに参加し、「新井カープ」の初代開幕投手に名乗りを上げた。来春の競争を前に12月下旬から約1カ月間、米アリゾナ州での武者修行に臨む予定。エンゼルス・大谷らが通う練習施設「ドライブライン・ベースボール」で投球動作を解析するなど、さらなる進化を期した。

 今季の不完全燃焼が、新たな挑戦を決断させた。九里は12月下旬から約1カ月間、米アリゾナ州で自主練習する。「もっと変わらないと、これ以上の結果を出せないと感じた」。昨季13勝で最多勝を獲得しながら、今季は6勝のみ。もう一皮むけるために最新トレーニングを取り入れる。

 「行ったことがない場所なので、いろいろな勉強ができるはず」

 米国での自主トレは19年オフ以来3年ぶり。以前はロサンゼルスなどで主にウエートトレの方法を学んできた。初めてアリゾナ州を拠点とするのは、科学的な技術指導で知られる練習施設「ドライブライン・ベースボール」を利用するためだ。

 エンゼルス・大谷らが通う同施設は、最新機器による動作解析に基づいた練習ができる。「投球のメカニック、球の回転などをデータとして全部出せる。そこを知りたいと思った」。多くの大リーグ投手も利用しており、自身との違いを数値で把握することが可能。米国の最新理論に触れて、投球を見つめ直そうとしている。

 「まずは直球をどれだけ強くしていけるか。平均球速をしっかりと上げれば、変化球も生きてくると思う。球を強くする練習方法も持っていると思うので、しっかり自分のものにして帰ってきたい」

 最新トレーニングの先には大役を見据えている。「先発投手として開幕投手を目指さないといけない。やりたいという気持ちはある」。4年連続で開幕投手を務める大瀬良は今季低迷し、森下は右肘の手術明けで大役争いは先が見通せない。新井監督は来春の投球を確認してから決断する方針。米国での武者修行の進化を見せられれば、自身初の大役に近づくことができる。

 「しっかりとレベルアップした上で来季に臨まないといけない。平均球速を上げるにしても、武器となる変化球を習得するにしても(米国で)何かきっかけをつかみたい」。好奇心の尽きない九里らしく、最新理論から成長の糸口を探る。(河合 洋介)

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2022年12月1日のニュース