広島・新井流改革 キャプテン制撤廃「みんなで引っ張って」選手会長・大瀬良中心に“家族一丸”だ

[ 2022年11月26日 05:00 ]

来季から主将制を廃止することを明かした新井監督
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 広島・新井貴浩監督(45)が来季から主将制を撤廃すると明かした。全選手がチームをけん引することを望む指揮官の意向を反映。選手会長の大瀬良大地投手(31)を中心とした“家族一丸”を目指す。

 全員野球を掲げる新井監督流の改革だった。指揮官が来季から主将制の撤廃を明言。監督自身の意向が反映された形で、同監督は「みんなで引っ張ってほしい」と理由を説明した。

 主将制は21年シーズンに復活。投手と野手が1人ずつ担当しており、初年度は大瀬良と鈴木誠、今季は九里と野間が務めていた。指揮官は「(大瀬良)大地が選手会長をしているので一本化したほうが選手も分かりやすい」と狙いを明かす。来季で選手会長2年目を迎える大瀬良はチームの精神的支柱。その大瀬良を中心に結束力を高めようとしている。

 「大地がいて、投手と野手に主将がいると、この案件は誰に相談すればいいのかな…となるかもしれない。選手会長はグラウンド外で考えることが多くて大変だが、あまり重く受け止めず、まずは自分のことをしっかりと頑張ってもらいたい」

 今季、主将を務めた九里と野間には監督自ら「来年も今年と同じような気持ちで引っ張ってほしい。頼むぞ」と伝えた。「順番は大切にしたい」と報道が先行する形で本人が知ることがないように、2人への報告を終えてから公表する指揮官らしい配慮も見せた。

 「九里も野間も主将を外れたから(チームのことを)やらないような選手ではない。いずれにせよ、ちゃんとやってくれるから」

 日南秋季キャンプでチームを「家族」と表現したように、赤ヘル一丸は新井野球の一丁目一番地。「俺がチームを引っ張る、盛り上げるという気持ちをみんなに持ってほしい」。佐々岡前監督が21年に主将制を復活させたのは、リーグ優勝した16年に黒田、新井が中心となってチームをまとめていたからだった。来季からは、新井監督の現役時代の姿を見てきた選手たちがリーダー役となる。(河合 洋介)

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2022年11月26日のニュース