阪神・藤浪 歴代8位のスピードで1000奪三振達成も13年以来の1イニング2暴投 復帰後初QS失敗

[ 2022年9月10日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神2-9DeNA ( 2022年9月9日    横浜 )

<D・神>5回1死三塁、この回2つ目の暴投で逆転を許し、顔をしかめる藤浪(撮影・北條 貴史)
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 藤浪は節目の記録を白星で飾ることができなかった。4回2死で宮崎を空振り三振に仕留めてプロ野球154人目の1000奪三振達成しても今季ワーストの7失点。4敗目に悔しさをにじませた。

 「直球に狙いを絞られて、うまく打たれてしまった印象。そんな中でも、何とか粘りながら、もうひと踏ん張りしたかった…」

 快調に滑り出しながら2―1の5回に急変した。先頭の楠本に中前打され、初めて無死で走者を背負ってリズムが崩れた。伊藤の当たり損ねの投ゴロが内野安打になる不運も重なり、犠打で1死二、三塁。代打オースティンに対しては初球スプリットを引っかけて暴投で同点を許し、3球目に今度は直球が外にそれる暴投で勝ち越し点を献上した。

 1イニング2暴投は新人だった13年6月23日のDeNA戦以来。一度狂った歯車は元には戻らない。走者が一度いなくなった状況から四球をきっかけに1死満塁。打ち取ったはずの佐野の左翼線への飛球が左翼手・ロハスと遊撃手・中野の間に落ちたところでベンチからタオルが投げ込まれた。

 過去8勝1敗だった横浜スタジアムで15年から続いていた連勝が7で止まり、8月の復帰後は6度目の先発で初めてクオリティースタート(QS=6回以上、自責3以下)にも失敗。矢野監督からは「ランナーを出したところで、どう粘るか。そういうところでしのぐのも、これから必要になってくる」と課題を突きつけられた。 (長谷川 凡記)

【データ】
 ○…藤浪(神)が5回に2暴投の乱調で4敗目。7失点は20年9月5日巨人戦での自己ワースト11失点以来2年ぶり。ゲーム2暴投以上は昨季4月23日、ヤクルトとの開幕戦で2暴投して以来、通算5度目。最多は13年6月23日DeNA戦の3暴投で、イニング2暴投はこの試合の4回以来9年ぶり2度目。前回も横浜スタジアムで、同球場での敗戦はこの試合(4回5失点)以来2度目。通算8勝2敗で、ビジターでは最多勝の得意の球場だが、15年7月5日からの連勝が7でストップした。 
 ○…藤浪(神)が9日のDeNA23回戦(横浜)4回に宮崎から空振り三振を奪い、通算1000奪三振を達成。プロ野球154人目。初奪三振は13年3月31日、ヤクルト戦(神宮)初回の岩村から。阪神在籍中の投手では19年西勇以来19人目。阪神在籍のみで1000奪三振以上は、17年の藤川球児以来12人目になる。通算986投球回での到達は、杉内俊哉の979回1/3に次ぐ歴代8位のスピード。阪神の投手では歴代最速の藤川771回2/3、同5位の江夏豊940回に続く3番目。

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2022年9月10日のニュース