U18W杯公式監督会見直前に通訳不在のピンチ…高野連・宝会長が“緊急登板” 流ちょうな英語で代役

[ 2022年9月10日 04:00 ]

通訳として完璧な“救援”を果たした日本高野連・宝会長
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 9日(日本間10日)に開幕する「第30回WBSC U18ベースボールW杯」の監督会議と公式会見が8日(同9日)、米フロリダ州サラソタで開かれた。手違いで会見には通訳が不在。団長として同行する日本高野連・宝馨会長(65)が英語が堪能でフォローし、馬淵史郎監督(66)も初戦で当たるイタリアに“陽動作戦”を仕掛けた。浅野翔吾外野手(3年=高松商)は現地視察一番乗りだった巨人スカウトらの前で最終調整に努めた。

 日本の“守護神”は、主将の山田陽翔だけではなかった。日本代表団長として同行する日本高野連の宝会長が公式会見の通訳として緊急登板。流ちょうな英語で対応し、通訳不在の窮地で見事な火消しを演じた。

 「甲子園のことなど野球の話が多かったので、私で良かったのかもしれませんね」

 代表関係者によると、監督会議に同席した現地通訳は「私の契約は監督会議まで」と言い残し、会見を前に会場を後にしたという。急きょ通訳を買って出たのが京大で計4年の野球部監督歴を持ち、名誉教授も務める宝会長。世界51カ国への渡航経験を持つ、語学も堪能な高校球界のトップは「英語はさっぱり」という馬淵監督の思いをくみ取り、「日本は優勝したことがないので、目標は優勝」と世界へ言い切った。

 米メディアからは日本のメンバー構成について問われ、「今回のメンバーはナショナルトーナメント(甲子園)からだけではなく、ローカルトーナメント(地方大会)からも選んでいる。全国3200以上のチームから選ばれたグレーテストメンバーだ」と力強く回答した。馬淵監督も安心したのか、隣に座っていたイタリアのフランチェスコ・アルフィー監督とじかにやりとりし、「“(先発の)生盛はどんな投手だ”と聞いてきたから、球がホップするんや言うたら“お手上げや”みたいな反応してたわ」と“馬淵節”全開だった。

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2022年9月10日のニュース