西武・隅田 球団最悪タイ9連敗…足りない「遊び心」常に“全力投球”で球数かさむ悪循環

[ 2022年9月8日 05:30 ]

パ・リーグ   西武1―7ロッテ ( 2022年9月7日    ベルーナD )

<西・ロ>初回、3点を失った隅田(撮影・尾崎 有希)
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 【追球ズーム ここにFOCUS】車のブレーキにも「遊び」がある。何事も、一本調子ではなくメリハリが必要。それは投球にも当てはまるだろう。西武・辻監督はこの日先発の隅田に「目いっぱい投げすぎだ。もうちょっと遊べ」とアドバイスして送り出した。しかしドラフト1位左腕は4回7安打4失点で球団ワーストタイの9連敗。指揮官は「(生真面目な)性格だろうね。きっちりとした部分がありすぎる」と振り返った。

 3回が象徴的だった。隅田は先頭・中村奨から5者連続で3―2のフルカウント。野球ではポーカーになぞらえて「フルハウス」と呼ぶが、左腕はこの5人だけで計37球も投じた。「遊び」がないため、カウント球も決め球も常に全力投球。一本調子でメリハリに欠ける。加えてきっちりとコースを狙いすぎるあまり、ボールになり、カウントを苦しくし、ファウルで粘られ、球数が増える。この悪循環に陥り、4回で97球を要して降板した。自らを苦しくし、フルカウントでは今季・314と被打率が悪い。

 隅田は防御率3・50ながら、打線の援護に恵まれないこともあって連敗が伸びた。「本当に悩んでいると思う」とした辻監督は「もうちょっと頭を柔らかくして。もっと大胆に、真ん中に投げたっていい」と次なるアドバイスを送った。「遊び心」は人生でも必須。隅田がマウンド上でそれを出せれば、必ず白星を手にできる。(鈴木 勝巳)

 ▼西武・隅田 今日はチームにとっても僕にとっても本当に大事な試合だった。結果を出すことができずに悔しいし、歯がゆい。

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2022年9月8日のニュース