ヤクルト・村上、先発4番連続出場が360試合で止まった 倦怠感訴え特例抹消もPCR検査は陰性

[ 2022年8月7日 05:30 ]

セ・リーグ   ヤクルト2―3巨人 ( 2022年8月6日    神宮 )

ヤクルトの村上
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 ヤクルトの村上宗隆内野手(22)が6日、巨人戦を欠場した。新型コロナウイルス感染拡大防止特例の対象選手として出場選手登録を外れたため。連続出場は503試合で、4番としての連続先発出場も360試合で途切れた。村上不在のチームは2―3で敗戦。高津監督によると、倦怠(けんたい)感を訴えたが6日のPCR検査の結果は陰性で、状態を確認して7日の同戦出場を決める。 

 スコアボードのあるべき場所に、村上の名前がない。入団2年目の19年開幕戦から続いた連続出場がストップした。ただ、大事には至らずに済みそうなのが幸いだった。高津監督は試合後、「倦怠感で、特例で抹消しました」と体調不良などコロナ感染の疑いがある際に適用される特例2022の対象選手として、出場選手登録を外したと説明。7日以降の出場には「今日(6日)のPCR検査は陰性だったので、明日は状態を見てになります」とした。

 この日はグラウンドにも姿を現さず、連続出場は503試合、連続スタメン出場は454試合で止まった。20年開幕からの4番での連続先発出場は歴代4位にあと2試合まで迫っていたが、6位の360試合で止まった。22歳の若さながら、不動の4番として責任感は誰よりも強い。今季は交流戦と6月度の月間MVPを獲得するなど開幕からハイレベルで好調を維持。チームが集団感染に襲われた7月には「こういう時だからこそ、一致団結してやることで力は大きくなる。その中心に僕がいることは自覚している」と打線をけん引してきた。

 プロ野球新記録の5打席連発を達成するなど両リーグトップの39本塁打、98打点。打率・320もリーグ3位で3冠王も狙える位置にいる。「ファンの皆さん、選手、監督の期待を背負って打席に立ってるので、まだまだ期待に応えていきたい。これからも出続けたい」。首位独走の原動力となる中で、陰性とはいえ無念の欠場を余儀なくされた。

 村上抜きで臨んだ試合は、代役が活躍。4番に入ったサンタナが初回に先制打を放った。村上に代わり三塁を守ったのは7月29日に支配下登録されたばかりの赤羽で、7番スタメンとしてプロ初出場。安打は出なかったが攻守で奮闘した。

 チームは逆転負けを喫したが、2位・阪神と9・5ゲーム差で優位は変わらない。特例2022では感染の疑いがなければ、規定の10日間を経ずに再登録が可能。状態次第では、7日にも頼れる背番号55が戻ってくる。(青森 正宣)

 ≪プロ2年目開幕戦から継続も≫村上(ヤ)が欠場し、プロ2年目の開幕戦(19年3月29日阪神戦)から継続していた連続出場が503試合でストップ。継続中の記録としては、浅村(楽=973試合)に次ぐ2位だった。また、19年4月25日巨人戦からの連続先発出場は454試合、翌年開幕戦(20年6月19日中日戦)からの連続先発4番出場は360試合で途切れた。なお、連続先発4番出場は歴代6位の長さで、4位の石井浩郎(近=362試合)と5位の掛布雅之(神=361試合)が目前に迫っていた。

 ≪過去にロッテ・中村奨も≫特例2022の適用によって連続試合出場が止まった最近の例としては、ロッテ・中村奨のケースがある。4月3日に新型コロナの陽性判定を受け、同日に特例2022対象選手として出場登録を抹消。17年6月28日の西武戦から、現役では楽天・浅村に次ぎ2番目に長い630試合連続出場を継続していたが途切れた。中村奨は抹消から10日間を経ずに、4月10日に登録されスタメン出場した。

 ◇感染拡大防止特例2022(通称・特例2022) 新型コロナ感染の他、本人および家族の体調不良や濃厚接触者となるなど「コロナの疑い」や、ワクチン接種による体調不良が発生した場合に、出場選手登録を外す際に適用。感染の疑いがなくなれば、10日間を経なくても再登録できる。抹消時に代わりに登録される選手は「代替指名選手」となり、抹消後10日以内の選手でも登録可能。また、代替指名選手はその後10日以内に登録を外れた場合、日数の制約なしで再登録もできる。なおワクチン接種による体調不良を訴えて特例2022が適用され登録を外れた場合は、連続試合出場記録は復帰後も継続される。

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2022年8月7日のニュース