来春WBC奪還期す侍ジャパン・栗山英樹監督 ドミニカ共和国の大砲・ゲレロ弾に衝撃

[ 2022年8月7日 05:30 ]

ツインズ対ブルージェイズを現地視察した侍ジャパンの栗山英樹監督(撮影・笹田幸嗣通信員)
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 侍ジャパンの栗山英樹監督(61)が5日(日本時間6日)、大リーグ視察を開始。菊池のブルージェイズと、リハビリ中の前田が所属するツインズの対戦に足を運び、いきなり世界のトップレベルを痛感させられた。

 昨季、大谷と競い48発で本塁打王のブ軍ゲレロが2―5の6回1死一塁、追い込まれながらもバックスクリーンへ23号2ランを運んだ。反撃の一打に「どうしても欲しいところで、打ち切っちゃう」とうなった。23歳の大砲は、来春WBCでドミニカ共和国代表での出場を表明している。「能力の高さではなくて、勝負強さや、集中した時のボールの狙い方。雰囲気的には(ドミニカ共和国代表で)出そうだと聞くので」。09年以来、3大会ぶりの世界一奪回へ立ちはだかるであろう難敵。敵将として、鋭く視線を走らせていた。

 既に前回優勝の米国はエンゼルスのトラウトが主将として出場することを発表し、プエルトリコ、ベネズエラもメジャーの主力級がそろう可能性が高い。「どの国もかなりレベルが高くなりそう。実際に見ると感じ方も違う」と自然と警戒心は強まっていた。

 自身11年ぶりの大リーグ観戦でもあった。「改めて野球をつくってくれた人に感謝した。国歌にドキドキする自分が残っていた」と敵の強大さとともに、野球の素晴らしさも思い起こしていた。(ミネアポリス・笹田幸嗣通信員)

 ≪渡米目的は「全ての日本人プレーヤーに確認させてもらう」≫栗山監督は渡米目的の一つを「米国でプレーする全ての日本人プレーヤーに確認させてもらう作業が必要」と話した。日程的に全員との直接対話は難しいが、オンラインを含めて既に精力的に連絡を入れている。求める人材は「頂点と言われるメジャーでやりたい、という思いを持ってみんなやっている。そういう大きな夢、魂を持ったままWBCに出てほしい」と訴え、「直接会って伝わるのは、こっちの魂。選手の今の状態も思いも伝わる」。覚悟と志の高い選手を集めた上で「見ている人がワクワクするチームをつくりたい」と目を輝かせた。

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2022年8月7日のニュース