阪神・藤浪 120日ぶり先発で「次につながる」7回途中2失点 今季初勝利逃すも矢野監督「いい内容」

[ 2022年8月7日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神5-6広島 ( 2022年8月6日    マツダ )

<広・神>阪神先発・藤浪(撮影・平嶋 理子)
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 奇跡のVドラマ実現へ向けた期待のラストピースが加わった。阪神・藤浪が4月8日の広島戦以来、120日ぶりの先発マウンドで6回1/3を5安打2失点と好投。マウンドでは頼もしい働きをみせた。

 「全体的には悪くなかった。もう少し力みなく投げられたらよかったですけど、何とか粘れた。次につながるような投球だった」

 開幕投手を務めた3月25日のヤクルト戦では歴史的な大逆転負けを喫した。その悲劇が繰り返された。9回に救援陣が3点差をひっくり返されて、目前で今季初勝利はお預け。しかしチームに明るい光を照らしたのは確かだ。

 今季先発した試合ですべて失点していた初回を無失点に抑えると、2回以降も150キロ台の直球を軸に、カットボール、スプリットなどを有効に使って、アウトを重ねた。5点リードの4回には無死一、三塁のピンチを招いたが、西川の二ゴロ併殺の間に許した1点だけに抑え、最少失点で切り抜けた。終盤7回も続投。1死一塁から会沢にストレートの四球を与えたところで、降板となったが、存分に力を発揮した。

 大役を託されてスタートした今季は4月13日に新型コロナウイルス陽性の判定を受けて一時離脱を強いられたが、5月31日には中継ぎ要員として1軍復帰。5試合連続無失点と結果を残した。投手陣の台所事情で再び、先発調整を要請され、6月13日からは2軍で調整に努めてきた。

 1軍での登板も6月10日のオリックス戦以来、約2カ月ぶりだった。ようやく巡ってきたチャンスで結果を残し、矢野監督からも「真っすぐは力があって、スプリット系の球もうまくいっていた。そういうところで、6回途中までいけた。いい内容だった」と評価された。今季の開幕投手では12球団で唯一の未勝利に変わりはないが、この夜の快投をきっかけに必ず上昇する。(長谷川 凡記)

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