ソフトB・大関、初の球宴で先発 「驚き戸惑っていますが、後半に向けて勢いづいていける投球したい」

[ 2022年7月26日 04:45 ]

球宴初出場の大関

 「マイナビオールスターゲーム2022」は26日、ペイペイドームで第1戦が行われ、監督推薦で初選出されたソフトバンクの大関友久投手(24)が全パの先発を務める。今季6勝を挙げている育成出身の3年目投手。藤本博史監督(58)は前半戦の投手MVPと横綱級の活躍を認めつつも、大乱調だった前回登板後に大関への降格を通達した。左腕は再び最高位に返り咲くべく“夢場所”で好投を誓った。 

 いきなり大役が巡ってきた。初球宴で先発を務める大関は「正直驚き、戸惑っていますが、試合が近づくにつれてそこで投げることができる喜びに変わっていくのかなと思っています」と初々しく語った。

 育成選手からはい上がり、入団3年目、支配下2年目の今季は6勝をマーク。藤本監督は前半戦の投手MVPに選出し、横綱級の活躍だったと認めた。しかし、前回20日の楽天戦では2回8失点と炎上。指揮官は「横綱に昇進したらいきなりやられた。投球中に“横綱!”と言ったらニコって笑って、次の日ボカスカ打たれて。“おまえ、降格や”って言った。横綱から関脇まで落ちないから、大関に降格やね」と“物言い”をつけた。

 夢舞台を横綱再昇進の足掛かりにする。今季はフォークを本格的に導入し、5月7日のロッテ戦、6月25日の日本ハム戦で2度の完封を達成した。“藤本親方”は「横綱こと大関。ローテーションにはまったことが一番大きかった」と高く評価し、後半戦にも期待している。大関は「前回のふがいない登板を挽回するためにも、ホークスファンをはじめプロ野球ファンの皆さんに喜んでもらい、自分自身もシーズン後半に向けて勢いづいていける投球をしたい」と意気込んだ。

 対戦したいセ界の打者は特に挙げず、「いろんなことをいろんな側面から考えて投球をつくっている。ちょっとでも“考えている投手”というのが表に出たらうれしい」と語った。パには相撲つながりの仲間がいる。29本塁打でホームランダービーを独走している西武・山川は「どすこーい!」のパフォーマンスで人気だが、「ちょっと控えめにしようかな…」と、物静かな男らしく話した。

 あくまで目立つのはマウンドという土俵の上。大関は「ホームというのは心強い。気持ちも入りやすいし、安心できる」とご当地での好投を思い描いていた。(井上 満夫)

 
 【大関の番付メモ】☆前頭3枚目 5月7日のロッテ戦で打線から16点の大量援護も受けてリズムよく投球し、被安打3のプロ初完封で3勝目。藤本監督は「番付は前頭3枚目ぐらいかな」

 ☆関脇 6月25日の日本ハム戦で最速152キロの直球を軸に散発4安打に抑え、今季2度目の完封勝利で5勝目。藤本監督は「関脇にしておきましょう」と前頭3枚目から小結を飛び越えて一気に昇進させた。

 ☆横綱→大関 藤本監督が前半戦の総括で前半戦の横綱級の活躍だったと評価。だが、7月20日の楽天戦で2回8失点と打ち込まれ、大関へと格下げに。

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