広島・秋山 マルチな船出で確かな一歩「内容はまだ全然」反省も貫禄の2安打1打点

[ 2022年7月9日 04:45 ]

セ・リーグ   広島2―9中日 ( 2022年7月8日    バンテリンD )

<中・広>6回、秋山はこの日2安打目となる安打を放つ(撮影・椎名 航)
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 ヒットメーカーは健在だ。広島に新加入した秋山が国内復帰初戦でさすがの打撃を披露した。移籍後初安打の適時打を含む2安打。笑顔なき敗戦で確かな一歩を踏み出した。

 「抜けたところがラッキー。狙い球をきっちり打ったという感じじゃない。ビハインドから1点返せたところが良かっただけで、内容はまだ全然です」

 3番左翼で出場。3点を追う3回2死一、二塁の好機で松葉の低め直球を振り抜くと、打球はワンバウンドで投手の頭上を越えた。価値ある中前適時打。6回の先頭でも初球カーブを右前へ。打撃内容に満足できなくても、この結果だ。秋山の貫禄でしかない。

 帰国前に米国で新型コロナに感染。限られた練習時間の中で懸命に調整してきた。出場したウエスタン4試合では打率・417。1軍クラスとの対戦に「球が凄く良かったし、集中力をもっていけた」と強調した。それ以上に、2軍での1週間には多くの収穫があったという。

 「若い選手や長野さん、白浜さん。そういう中で、カープのいろんなことを知ることができた。それは凄くプラスになりました」

 佐々岡監督は「1試合目でさすが。打線として楽しみ」と加入効果に期待を膨らませる。豊富な経験を持つ34歳は「独特の緊張感があった。止まった状態から動き出す時は、入りが凄く難しい」と打ち明けつつ視線を前に向ける。

 「明日以降、打席でいろんな見え方をすると思いますが、勝って喜びたいな…と」

 ヒットメーカーの広島での大仕事は、まだ緒に就いたばかりだ。(江尾 卓也)

 ○…秋山(広)が2安打1打点。国内での出場は19年10月13日のソフトバンクとのCSファイナルS第4戦以来で、安打も同じ999日ぶり。打点は同10日の同第2戦以来、1002日ぶり。レギュラーシーズンに限れば同年9月24日のロッテ戦以来、1018日ぶりの安打だった。

 ○…メジャーからの国内復帰初戦でマルチ安打は
年 打者(所属)安<本>点
10城島健司(神)3 4
10田口 壮(オ)3 0
11岩村明憲(楽)2 0
13西岡 剛(神)3 2
22秋山翔吾(広)2 1
と5人目。うち打点も挙げたのは10年城島、13年西岡に次ぎ3人目だ。

 ○…秋山は左翼で先発。1軍での左翼守備は西武で新人だった11年8月13日のオリックス戦で代走出場の後に守った1試合(守備機会なし)以来2度目。レッズ時代には20年36試合、21年9試合の45試合で守った。

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