明星 2年連続4回戦進出、中森&西林主将のバッテリーがけん引 完全燃焼へ3年生部員18人一丸

[ 2020年8月2日 19:09 ]

令和2年大阪府高等学校野球大会3回戦   明星6―1富田林 ( 2020年8月2日    南港中央 )

<明星・富田林>4回戦に進出した明星の中森(右)、西林のバッテリー
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 春夏通算12度の甲子園出場を誇る明星が2年連続で4回戦進出を決めた。中森光希と西林剛太の3年バッテリーがチームをけん引。粘る富田林を退けた。

 「序盤、制球に苦しんで球数(120球)が増えてしまいました。(8回2死二、三塁の打席は)初戦はチャンスに打てなかったので何とか一本欲しかったです」

 1年夏からマウンドを踏むエース右腕・中森は投打で躍動した。初戦の東住吉総合戦から続いた無失点は16イニングで途切れたが、8回を7安打1失点。3点差に迫られた8回2死二、三塁で左前2点打を放つなど、3番打者としては3安打3打点の働きを見せた。

 「相手の動き、リードの大きさなどで(盗塁を)想定していました。みんなで奪ったアウトだと思います」

 5番捕手、キャプテンの重責を担う西林も攻守で輝いた。富田林が企図した3つの盗塁をすべて阻止。打っては3打数2安打1四球の3出塁で、役割を果たした。

 3年生部員18人が一丸となって戦う夏だ。新型コロナウイルスの感染拡大により甲子園大会と地方大会が中止。進学校の一員として受験勉強に専念する選択肢もある中、退部を申し出る部員は一人もいなかった。西林主将が感謝の思いを口にする。

 「全員で厳しい冬の練習を乗り越えてきました。3年生の仲間全員が残ってくれたことが、とても大きかったです」

 中止が決定した5月20日以降、ウェブ会議システムを用いて2、3年生30人が思いをぶつけ合った。数度の話し合いで導いた結論は「やるしかない」。レギュラー、控えの隔たりなく、気持ちを一つにして高校野球をやりきることを決めた。

 この日は3年生17人がベンチ入り。「チームが勝つためなら僕はスタンドでかまいません」。1人ベンチ外となった古野淳也は自ら申し出、スタンドから仲間の勝利を願った。吉村卓也監督は言う。

 「勝ち進んでいくことで、きょうは入れなかった3年生も次はベンチに入れることもできる。一体感が出てきていると思います」

 代替大会のテーマは「1日でも長い夏」。完全燃焼するべく、一丸となって戦う。

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2020年8月2日のニュース