阪神・西勇が5年ぶり2度目の自己ワースト4被弾 甲子園でのチーム5被弾は10年ぶり

[ 2020年8月2日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神3-7DeNA ( 2020年8月1日    甲子園 )

<神・D(8)> 6回無死、宮崎(左)に本塁打を浴びる西勇輝 (撮影・平嶋 理子)                                                                   
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 阪神は1日のDeNA戦で甲子園球場では10年ぶりの5本塁打を浴び、引き分けを挟んで3連敗に沈んだ。6被弾した前回も96年前に本拠地が誕生した8月1日で「バースデーの悪夢」。エースの西勇輝投手(29)が5年ぶり2度目の自己ワースト4被弾を喫し、矢野燿大監督(51)にとっても悔しすぎる黒星で、7月18日以来14日ぶりの借金1を抱えた。 

 甲子園が悲しんでいた。まるで虎の本拠地の“誕生日”を祝うかのような5発の花火は、全て敵軍が打ち上げたもの。くしくも、10年の同じ8月1日に6発を浴びて以来、10年ぶりの1試合5被弾で打ち負けた。

 「まあ、(こういうことも)あるでしょ。1年ずっとは、なかなか簡単には。それ(疲労)もあると思うし。それがプロとして1年間、戦う難しさでもあるしね。でもそこは経験あるんで、西に任せています」

 矢野監督は責めなかったものの、エースの西勇が明らかに本調子を欠いた。初回2死からソトに先制ソロを浴び、4回には昨季0本塁打の大和にも被弾。5回2死一塁から佐野に2ラン、6回先頭の宮崎には左翼席中段に特大の一発を許した。4本すべてが左越え本塁打。それほど強く吹いてはいなくても、浜風を味方につけたのも皮肉にもビジターチームだった。

 西勇は6回7安打5失点で3敗目。開幕から7度目の先発でクオリティースタート(6回以上、自責3以内)に初めて失敗した。4被弾はオリックス時代の15年9月5日の日本ハム戦以来の自己ワーストタイ。早くも今季3度目となった今永との投げ合いでチームは全敗となり、ショックのあまりか、試合後はコメントを残さなかった。7回には2番手の能見も梶谷に一発を浴びた。

 阪神には特別な日だった。96年前の1924年に「甲子園大運動場」と命名された本拠地の竣工(しゅんこう)式が行われたのが8月1日。記念すべき日に10年前の悪夢がよみがえった。

 一発攻勢に反撃したかった打線も今永の前に10三振と元気なし。指揮官は「今永と毎日やるわけじゃない。明日は明日のピッチャーが来るんで。その中で一人一人がまた状態を上げていくのが大事になってくる」と努めて前を向いた。

 1分けを挟み3連敗でついに7月18日以来の借金生活に突入。とはいえ、ホームではまだ9勝4敗2分けと大きく勝ち越している。今日こそ、どう猛な甲子園の虎になりたい。(山添 晴治)

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