中日・勝野 土曜日無敗のヤクルトに勝った 無敗の小川にも投げ勝った

[ 2020年8月2日 05:30 ]

セ・リーグ   中日3-1ヤクルト ( 2020年8月1日    ナゴヤドーム )

<中・ヤ(8)>力投する先発の勝野(撮影・椎名 航)
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 中日・勝野が不吉なデータに打ち勝ち、今季初勝利を挙げた。開幕から土曜日6勝無敗だったヤクルトとの対戦。自己最長8回を1失点に抑え、4勝無敗だった小川との投げ合いに勝った。

 「やっと勝てて、少しはチームの力になれた。点を与えない、勝つという気持ちを強く持って投げた」

 ストライク先行で3回まで完全投球。最大の窮地だった1―1の6回2死三塁では前の打席で適時打を許した村上を迎えた。「やり返してやる」。カウント2―2から7球目、この日最速タイの150キロを投げ込んで空振り三振を奪った。

 18年に三菱重工名古屋を社会人日本選手権初優勝に導き、即戦力と期待されて入団。昨季は秋に腰のヘルニアを発症しわずか1勝に終わった。幸いにもブロック注射による治療で症状は劇的に改善。リハビリ期間は柔軟性や体幹の強化など、自分の体を強くする時間に充てた。

 2年目の飛躍を誓った春先、悲報が届いた。三菱重工がチーム再編を発表し、名古屋は事実上の廃部。「僕が最後のプロ野球選手になるかもしれない。電光掲示板に『三菱重工名古屋』の文字がいつまでも表示されるように活躍していきたい」と決意を新たにした。16日ぶりの連勝と5カードぶりの勝ち越しに貢献。「けがをしてたくさんの人に支えてもらった。勝って恩返ししたい」。名前通り、もっと勝つ。 (徳原 麗奈)

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