則本、新人から4年連続10勝 ハラハラ松井裕をバシッ「危ねーよ」

[ 2016年8月7日 05:30 ]

<楽・西>10勝目を挙げ「10」のポーズをする則本(左)と、4年連続10勝の「4」ポーズをする島内

パ・リーグ 楽天7―5西武

(8月6日 コボスタ宮城)
 楽天の則本は2点リードの9回、2死満塁のピンチをなんとかしのいだ松井裕の頭を叩いた。「危ねーよ」と言って、ようやく笑った。7回3失点で10勝目。新人から4年連続の2桁勝利は07~10年の西武・岸以来、球団では初の快挙だ。それでも満足感はない。

 「本拠地で10勝目を挙げられたのは凄くうれしいが、もう少ししっかりとした投球で10勝を迎えたかった」

 初回、3四球と制球に苦しみ2点を失った。その裏、ベンチ前のキャッチボール。「フォーム自体は変わってないが、イメージを変えた」と2回以降は見事に立ち直った。フォーク、チェンジアップ、スライダーと変化球を低めに集め、今季最多タイの12奪三振。金子侑に適時打を浴びた7回までは二塁すら踏ませなかった。

 田中(ヤンキース)のメジャー移籍後、絶対的エースとなったが、14年は14勝10敗、昨季も10勝11敗と2年連続で黒星も2桁に上った。今季も6敗を喫している。「上位に食い込めていない責任を感じている」と反省が口を突く。「自分に勝ちが付かなくても試合が終わった時に勝っているのが一番大事。それを多く重ねられる投手がエース」と自らに言い聞かせた。

 CS進出圏内の3位・ロッテとはまだ12ゲーム差あるが「3位を照準に入れてやっていく」。自らの登板試合でチームが勝つことが奇跡への絶対条件だ。 (徳原 麗奈)

 ▼楽天・松井裕(球団初の2年連続20セーブ)いつもお世話になっている則本さんが2桁勝利を挙げるまで苦しんでいたので、自分が10勝目をプレゼントできてよかった。

続きを表示

この記事のフォト

2016年8月7日のニュース