巨人 メークドラマの予感!坂本だ阿部だ村田だ 首位広島に4.5差

[ 2016年8月7日 05:56 ]

<広・巨>5回1死一、二塁、村田の適時打で生還した坂本はナインの出迎えを受ける

セ・リーグ 巨人3―2広島

(8月6日 マツダ)
 記録に次ぐ、記録ラッシュ。広島とのゲーム差は4・5に迫った。その中心にいた巨人・阿部と坂本の気持ちが重なる。

 阿部 一試合一試合大事に戦っていく。

 坂本 7連勝は置いといて明日が大事になる。

 個人記録。まずは3番・坂本だ。1―2の5回1死三塁。「まず1点と思い打席に入った」と、この日3安打目となる同点の左前適時打を放った。マルチ安打は8試合連続。2リーグ制後では54年与那嶺、85年中畑の球団記録に並び、リーグトップの打率を・343まで上げたが「継続できるように頑張ります」と素っ気ない。

 4番・阿部が続く。1死一塁から右前打し、一、二塁と好機を拡大した。12年にマークした19試合を上回る、自己新の20試合連続安打。5番・村田の勝ち越し二塁打につなげた。クリーンアップの3連打で逆転し、黒田を降板に追い込んだ。この並びが組まれた7月24日のDeNA戦(横浜)から9勝1敗を誇る。

 1月のグアム自主トレ。例年とは違い阿部は坂本、長野らを引き連れずに単独で出発した。阿部は「共同生活しなくていいし自分のペースで練習ができる」と話したが、本心は違う。坂本らに巨人の主力としての自覚を促す親心だった。主将2年目の坂本は「頼ってばかりでなく、自分たちがしっかりしないといけない」と決意。広島との直接対決2連勝に、その主将と前主将はしっかりとハイタッチを交わした。

 チームの記録も尽きない。6戦連続2桁安打で、2年ぶりの7連勝。貯金も今季最多の8とした。広島との11・5ゲーム差を大逆転し、優勝した96年の「メークドラマ」と全く同ペースで差を縮める。個人記録を問われた阿部は、質問を静かに突き放した。「そんなのはいいんだよ」。その言葉に決意を感じた。 (神田 佑)

 ▼巨人・高橋監督(中軸が)いいところできっちり打って、いい攻撃をしてくれていた。暑かったり、苦しいところで集中力を切らさなかったり、いい野球をしてくれている。

 ▼中畑清氏(スポニチ本紙評論家。85年に8試合連続マルチ安打を記録)坂本が並んだ?「10年早い」って書いといてよ(笑い)。私はルンルンで打ったというのがなんとなく記憶に残っている。坂本の場合はその勢いがチームの連勝につながっているわけだからね。この乗りを大事にしてほしいね。

 ≪最多は10試合≫坂本(巨)が7月28日広島戦から8試合連続2安打以上。2リーグ制後の最多連続試合マルチ安打は52年後藤(神)、54年ルイス(毎日)、01年小笠原(日)の10試合で巨人では54年与那嶺、85年中畑に並ぶタイ記録になった。

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