【野球女子】BC石川・吉田えり オリ金子投手の助言…心に響きました

[ 2016年3月27日 08:23 ]

オリックス・金子(右)からアドバイスを受ける吉田

パ・リーグ オリックス5―9西武

(3月26日 西武プリンス)
 「野球女子開幕ウオッチ」の第2弾は、ルートインBCリーグ・石川の吉田えり投手(24)。第7回女子野球W杯(9月、韓国・釜山)の侍ジャパン女子代表候補の「ナックル姫」が、西武―オリックス戦(西武プリンス)を観戦した。試合前には両チームの選手とも交流を図るなど刺激を受けていた。

 野球っていいな。あらためて、そう思いました。NPBは独立リーグと比べてお客さんの数も多いし、レベルも高いのはもちろんですが、私たちのリーグで10年以上プレーする選手はいません。ベテランも新人も同じグラウンドで勝負する厳しさは、生で見てこそ伝わるものがありました。

 試合前には、12年に独立リーグのマウイ(米ハワイ)でチームメートだった西武の土肥投手コーチに再会できました。当時も本当に研究熱心な方で、フォームの緩急など「そういう野球もあるんだ」と感じさせられたことを覚えています。

 オリックスの金子投手とは初対面でしたが、力まないためのアドバイスを頂きました。「マウンドであまり“投げよう”と思わないこと。打者のタイミングに合ってしまうから」。初めて聞く考え方。心に響きました。また、奥様(恭子さん)が友達で、結婚式に出席させてもらった塚原投手の投球を初めて見ることもできました。

 私は男子との体力や体格の差を感じ始めた中学時代、テレビでウェークフィールド投手(元レッドソックス)の投球を見てナックル投手を目指すことを決意しました。少しずつだと思いますが、前に進んでいる感覚はあります。今年の1月、初めてウェークフィールド投手と同じ指のかけ方で投げることができたんです。フォームが良くなっているんだと思います。

 今の目標はまず、W杯の最終メンバーに選ばれて、5連覇に貢献すること。そして、ナックルボーラーとして上のレベルにいきたい。来月9日のBCリーグ開幕を前に凄くパワーをもらいました。 (BCリーグ石川投手)

 ◆吉田 えり(よしだ・えり)1992年(平4)1月17日、神奈川県川崎市生まれの24歳。小2から野球を始める。09年に関西独立リーグ神戸に入団、10年4月に米チコ・アウトローズ入団、日米2カ国の男子プロリーグでプレーする初の日本女子プロ野球選手。10年5月に米独立リーグ公式戦初出場。同試合にて初出場初打席初安打初打点を記録、この試合で使用したユニホームとバットが米ニューヨーク州クーパーズタウンの野球殿堂に展示される。13年に石川入り。日米通算11勝(日4、米7)。1メートル55、右投げ右打ち。血液型A。趣味はカラオケ。

続きを表示

この記事のフォト

2016年3月27日のニュース